平幕・高安 首位タイ快走!20年目初Vへ 若隆景破り1敗キープ 8日目豊昇龍戦は「普通にやります」

 「大相撲春場所・7日目」(15日、エディオンアリーナ大阪)

 平幕の高安が若隆景を押し出し、1敗を守った。大関大の里、平幕の美ノ海とともに賜杯争いでトップを走る。元大関経験者が、20年前に初土俵を踏んだ大阪で存在感を発揮した。新横綱豊昇龍は隆の勝を突きだし5勝目。初のかど番で臨む大関琴桜は翔猿を寄り切り、4勝3敗と白星を先行させた。2敗で豊昇龍、尊富士、玉鷲、伯桜鵬、阿武剋、明生が続く。

 涼しい表情で懸賞を手にした。高安が1敗を守り、賜杯争い首位タイを快走。「やることをやって来たので、結果が出てくれないと困ります」と自信を漂わせた。

 相手は3年前の春場所優勝決定戦で敗れた若隆景。右を差され頭をつけられる嫌な体勢だったが、体を開いていなし、体勢が崩れた相手を一気に押し出した。「タイミングが良かった。得意な相手ではないので、自信になりますね」とうなずいた。

 大阪は2005年春に初土俵を踏んだ地。高安は5日目の取組後、西の支度部屋の最奥部を懐かしそうに見つめていた。当時、千秋楽の神送りの儀式(表彰式後に新序出世披露力士が土俵で行司を胴上げする)の際、結び前に集まった場所だという。その場に大関魁皇、千代大海がいた。

 「もう20年ですからね。初めて魁皇さん、千代大海さんを見た時は感動しました」と述懐。力士人生を「とても濃い20年。過ぎてしまうとあっという間」と語った。入門時の元師匠、鳴戸親方(元横綱隆の里)を「甘ちゃんだったので、優しくされました。アメばかり与えられました。怒られた記憶がない。本当によくしてもらいました」としみじみ語った。

 大関を経験する一方、幾度も寸前で初優勝を逃してきた。それでも35歳となった2月28日の誕生日には「志は高く、優勝目指して頑張る。三役にも戻りたい」と誓っていた。玉鷲を目標に挙げ、40歳での幕内を「まだ5年もある。力の続く限り頑張りたい」と意識していた。

 久々に存在感を示す高安。8日目の豊昇龍戦に向け「まあ普通にやりますよ」と短い言葉に闘志を込めた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス