湊川親方 かなりスリムになった元大関貴景勝 元付け人若ノ勝の晴れ姿に感慨「やっと少し報われたのかな」
元大関貴景勝の湊川親方(28)が、元付け人の晴れ姿に目を細めた。大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)で新十両となる若ノ勝(常盤山)の化粧まわし贈呈会見が21日、都内の部屋で行われ、師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)、埼玉栄の山田道紀監督とともに参加した。
幕内4回の優勝を誇る貴景勝は昨年秋場所限りで引退。部屋付き親方として初めての新十両誕生となる。埼玉栄の後輩、自身の付け人を長年続けてきた若ノ勝の晴れ姿に「自分は師匠のそばでただ指導させてもらってただけなんで」と前置きしたうえで「うれしい気持ちはあります。厳しい稽古をしてきて、やっと少し報われたのかな」と喜んだ。
母校の化粧まわしは自身も贈られた過去がある。「高校の時はこの化粧まわしの先輩方を見てきて、それが夢だった。化粧まわしを着けて頑張るのは、みんなの目標でもあるので、本人は嬉しいと思う。僕も頂いたときは嬉しかったですし、その気持ちを忘れることなくやってほしい」と、エールを贈った。
若ノ勝は所用4場所で上がった幕下を、14場所かけて十両に昇進。体重が増えず伸び悩んだ時期もあったが、昨年秋場所から幕下上位で3場所連続勝ち越し。壁を突破した。
現役時代は体づくりに尽力し、現在はかなり体重が落ちた湊川親方は、若ノ勝の肉体面を「体がデカくなっただけじゃなくて、パワーアップして体も大きくなったんで、馬力負けしなくなったのが、この半年間で変わったところかな」と評価。「ここからがスタート。次は新入幕目指して、番付が上がれば上がるほど稽古を増やして、自分に厳しくやってほしいですね」と、注文も忘れなかった。
春場所に向けて「気迫あふれる相撲を取りたい。湊川親方のような?そうですね、はい」と力強く語った若ノ勝。湊川親方は「プロとして、人を倒してのし上がっていく世界。表面的な優しさはいらないので、そういう意味ではプロの力士になったのかなと思います」と精神面の向上を認めつつ、さらなる成長を期待していた。





