異次元初Vの19歳・マリニン チェンのフリー世界最高を5年ぶり更新「来季も驚かせたい」 4回転半成功&4回転6本の超高難度構成で新時代王者に

 優勝したイリア・マリニン(中央)。左は2位の鍵山優真
 男子フリーで演技するイリア・マリニン。初優勝を果たした(共同)
 男子フリーの演技を終え、感極まるイリア・マリニン。初優勝を果たした(共同)
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(23日、モントリオール)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位のイリア・マリニン(19)=米国=がフリー世界最高の227・79点、合計今季世界最高の333・76点で逆転初優勝。フリーは22年北京五輪金メダルのネーサン・チェン(米国)が19年にマークした224・92点の世界最高を5年ぶりに塗り替え、合計でも19年にチェンが出した335・30点に迫った。2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)に24・11点差もつける圧勝だった。

 マリニンは最終滑走として登場。冒頭で超高難度の4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)を成功させると、4回転ルッツは4・44点もの加点がつく出来栄えで降りた。4回転フリップ以外の4回転5種6本を降りる異次元の構成を完遂し、フリー世界最高を出した。演技後は頭を抑えて驚き、氷上に倒れ込んだ。

 場内インタビューでは「ここに立ててとてもうれしい。ここ数週間メンタルやフィジカルがとてもハードだったけど、みなさんが見たとおり」と誇った。今後について問われると「考えているけど、来季もみなさんを驚かせるようなことを探し出したい」と笑った。

 マリニンは22年9月にクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を史上初成功。初優勝した今季のグランプリ(GP)ファイナルではフリーで4回転ループを初成功させ、国際スケート連盟(ISU)公認大会で6種の4回転ジャンプを史上初めて成功させた選手となった。異次元の構成で世界選手権も制し、新時代の王者となった。

 SP首位の宇野昌磨(トヨタ自動車)がフリー173・13点、合計280・85点の4位で3連覇を逃した。SP2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)がフリー203・30点、合計309・65点のともに今季自己最高で3度目の銀メダルを獲得した。SP19位のアダム・シアオイムファ(フランス)が合計284・39点で3位だった。

 今大会はマリニン、宇野、鍵山、シアオイムファの4人が合計の自己ベストで300点を超えており、超ハイレベルな頂上決戦として注目されていた。

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