朝乃山 薄氷3連勝 物言いつき軍配差し違えで白星 猛省「アホですね」「取り直しか負けたと」
「大相撲夏場所・3日目」(16日、両国国技館)
9場所ぶりに幕内復帰した朝乃山は琴恵光を寄り切り、3連勝を飾った。物言いがついた一番を行司軍配差し違えで勝利。薄氷を踏みながら連勝を伸ばした。横綱照ノ富士は遠藤を押し出して3連勝。かど番の大関貴景勝は2勝目を挙げ、連敗を免れた。関脇では、大関とりがかかる霧馬山、豊昇龍の2人に土がついた。幕下10枚目格付け出しでデビューした2年連続アマチュア横綱の大の里(二所ノ関)が、2番相撲でプロ初白星を挙げた。
館内から悲鳴が上がった。土俵際まで寄り立てた朝乃山の体が、俵を割る寸前の琴恵光の突き落としにバランスを崩す。腹ばいに落ちる寸前、とっさに左腕を引いた。軍配は琴恵光に上がったが物言いがつき、琴恵光の体が先に飛んでいるとの判定。何とか差し違えでの白星を手にした。
「取り直しか負けたと思っていた。勝つとは思っていなかった」。紙一重の勝利に素直な心境が口をついた。左上手を引かずに右を差して前に出て、逆転を食う相撲はこれまでもあっただけに「相撲内容は全然ダメ。本当に勉強不足。アホですね」と猛省した。
2年ぶりに幕内として上がる土俵。場所前には、かかる重圧について「あります」と認めていた。「みんな勝って当たり前だと思っていると思う。元大関だから、負けたらニュースになる」。世間の捉え方は百も承知。結果を出すしかないという覚悟は持っている。
幕内での3連勝発進は2020年7月場所以来9度目。初優勝した19年夏場所を含む直近4度は2桁勝利を挙げている。幕内として725日ぶりに白星を挙げた初日には、母・佳美さんが観戦。「母の日に勝ててよかった」と言うと「ありがとう」と返されたという。「一日一番、しっかり自分の相撲を取れるように」。際どく拾った白星も追い風に、優勝争いに絡んでいく。





