大相撲で前代未聞の珍事 「まわし待った」で異例の取り直し 照ノ富士の逆転劇に場内騒然

 行司が取組中の若元春と照ノ富士の対戦を止める(撮影・北村雅宏)
 若元春を下手投げで下す照ノ富士(左)=撮影・北村雅宏
 若元春を下手投げで下す照ノ富士(左)=撮影・北村雅宏
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 「大相撲名古屋場所・8日目」(17日、ドルフィンズアリーナ)

 横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)と前頭四枚目若元春(荒汐)が対戦。一度は若元春が前に出て寄り切ったが、取組途中に行司が「まわし待った」をかけていたとして、協議の末に取り直しとなる珍事があった。その後、照ノ富士が“逆転勝ち”した。

 場内が騒然となった。約2分の取り組みとなり、若元春の緩んだまわしに気づいた行司が「まわし待った」をかけた。その瞬間、体勢有利だった若元春は「まわし待った」に気づかず前に出ており、一気に寄り切った。

 一方、照ノ富士は「待った」の声を聞いて力を抜いており、行司に視線を送り納得のいかない表情。すぐに審判団が長い協議の末、佐渡ケ嶽審判長が「行司がまわし待ったをしたときに動いてしまったので、まわし待ったの状態から取り直しと致します」と場内説明した。

 土俵上で佐渡ヶ嶽審判長が音声を聞きながら再び同じ体勢を作り、取り組みを再開。息を吹き返した照ノ富士が“逆転”の下手投げで、2敗を守った。

 結びの一番での波乱により、NHKの放送は4分延長。解説した元小結の舞の海氏は「若元春が攻めている途中だったので、止めるべきじゃなかったですねえ」、「前代未聞ですね」、「厳しいようですが、行司の大失態と言われても仕方ないですね」と語った。

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