渋野は米ツアーで優勝できるか?ツアープロコーチ大西翔太氏に聞く「優勝すると断言します」
今季から米女子ツアーに本格参戦している渋野日向子(23)=サントリー=が2019年全英女子オープンに続く米ツアー優勝へ一歩また一歩と近づいている。自身の今季緒戦となったHSBC世界選手権は47位だったが、ホンダLPGAタイランドで8位。メジャー第1戦のシェブロン選手権では2日目トップに立った末に4位に食い込んだ。
昨年末の米ツアー最終予選会(アラバマ州)は20位でクリアしての本格参戦。昨年はスイング改造にチャレンジし、オフには体力強化とアプローチの精度アップを課題に練習を積んだという。その努力も着実に成績につながってきている。
では、渋野は今季中に米ツアー優勝を果たすことができるのか。本紙ゴルフ特集「ゴルスペ」で「女子プロ、ここがすごい!」を連載中の人気プロコーチ・大西翔太氏に見解を聞いた。
-渋野は今季試合を重ねるにつれて、米ツアーの中でも存在感を示し始めました。いい流れがきているようですが、ズバリ、今季中に優勝できると見ていますか?
大西コーチ「渋野プロは今年海外で勝つでしょう。それは普通にあると思います。なぜかというと、積み重ね方がすごく上手なんです。1日1日の積み重ねがちゃんとできている。1日1日の積み重ねができると裏付けになるんです。それが渋野プロにはある。去年国内で2勝したのもそうだし、去年海外に挑戦したのもそうです。そういうものをひとつひとつ積み重ねているので、今年はいいパフォーマンスを発揮できる準備ができていると思います」
-渋野は何かすごいことをやってのける雰囲気をまとっているように見えます。強い選手はたくさんいますが、そこがちょっと他の選手とは違うように感じますが。
「渋野プロには目に見えない力を引き寄せる力があると思います。ゴルフと真剣に向き合って頑張っている姿が素晴らしいのに加えて、エンターテイナー性もあるし愛きょうもある。そういう人間性が周りからの応援やサポートを引き寄せるので、ゴルフだけでなくスポーツは、そういったものが大きく力として働く部分があると思うんです。応援されている、声援があるから頑張ろうというような。だから普通の人では絶対できないことを成し遂げられるのが渋野プロだと思っています。私は今年海外で優勝すると断言します」
-ゴルフの技術自体も上がっているようです。強豪がそろう米ツアーを勝ち抜くのに十分なレベルに達しているのでしょうか。
「技術的にはショットの飛距離が伸びていますし、方向性も向上しています。アプローチの精度も高くなっています。もともとパッティングはうまいので、実は大きな穴がないんです。渋野プロの技術面はあまり騒がれないイメージがありますが、それは全英女子オープンを勢いで勝ったようなイメージが残っているからかもしれません。本当は技術的にもめちゃくちゃすごいです。十分に米ツアーで優勝できる技術を持っています」
海の向こうからの朗報が待ち遠しい。




