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阿炎 貴景勝粉砕 1敗対決制しみそぎ初賜杯へ「和製・曙」怒とうの進撃

 「大相撲九州場所・13日目」(26日、福岡国際センター)

 7場所ぶり再入幕の平幕阿炎が大関貴景勝との1敗決戦を制し、逆転Vへ生き残った。突き押しの激闘に一歩も引かず押し出して自己新12勝目。14日目は全勝で単独トップを守った一人横綱照ノ富士との大一番が組まれた。照ノ富士が勝てば2場所連続6回目の優勝が決まる。阿炎が勝てば1敗で並び千秋楽に優勝が持ち越される。賜杯の行方は2敗に後退した貴景勝までの3人に絞られた。

 怒とう進撃の阿炎に対し、「和製・曙(元横綱)」の声も出てきた。馬力自慢の貴景勝にもろ手で突進。フルパワーの猛攻で引かせた。逃れる相手を追い回し、粉砕した。

 1敗サバイバル決戦を制圧。インタビュー室で「自分の相撲が取れた。大関の胸を借りるつもりで臨んだ。うれしいですが、まだ(15日間の)取組は終わっていない」と笑みはなく気を引き締めた。

 逆転初賜杯へ勢いは止まらない。再入幕力士の優勝となれば照ノ富士に続き史上3人目。十両と幕内で2場所連続優勝となれば1914年の両国以来、107年ぶりの偉業だ。

 かつての“問題児”を温かく見守り続けた恩師がいる。千葉県立流山南高時代の恩師で現在は明大相撲部の小川清彦総監督だ。

 外出禁止期間、“夜の店”通いが発覚した阿炎は、昨年7月場所後に3場所出場停止処分。本人から連絡を受けた同総監督は「相撲を辞めてしまうのか」と心配し続けてきた。

 阿炎の特長の一つは美しい四股。身体能力の高さは群を抜いていた。「天真らんまんな、だけど辛抱できる子」と根は真面目な子だ。

 今も妻子と別居し、反省している姿にも胸を打たれた。「高校時代から家族思いな子。ご両親とも仲が良くて。今は反省して家族のため、周囲のためと思って堀切(阿炎の本名)はやっている、何度もつまずいて成長すればいい」と遠回りはしたが、本当に大切なものに教え子は気付いた。

 阿炎は「感謝の気持ちを忘れず、自分と向き合わないと成長できない」と自身を戒める。恩返しの初賜杯を目指し、いざ横綱に挑む。

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