異色の脱サラ力士・一山本が奮闘3連勝 SNSで“改名”大盛り上がり

 「大相撲名古屋場所・9日目」(12日、ドルフィンズアリーナ)

 新入幕の一山本が自身より49キロ重い185キロの千代丸を寄り切って3連勝で7勝目(2敗)を挙げた。23歳時に“脱サラ”して角界入りした異色力士が大奮闘。トップと2差を守り、1914年夏場所の両国以来、107年ぶり夢の新入幕Vへ進撃する。進退場所の横綱白鵬は千代大龍を寄り切り無傷9連勝。綱とりの大関照ノ富士も隠岐の海を寄り切り、2人の全勝トップ並走が続く。1敗はおらず2敗で平幕の一山本、琴ノ若が追う。

 突き押しの一山本が幕内で四つに覚醒中だ。前日の190キロ魁聖に続き、巨漢千代丸とがっぷり四つ。1度は切られた左上手を再び取り、右から起こしてパワフルに寄り切った。

 「相手に上手を取られないよう、先に上手を取ったのが良かった」とニコニコ。高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「いろんな相撲を取る。相手も面食らっている」と、変身ぶりに舌を巻いた。

 中大卒業後、地元北海道の福島町役場に就職。教育委員会で働きながら子供に相撲を教えた。おもしろい一山本は「大生(だいき)先生」と呼ばれ、大人気だった。今、同職場は手作りの一山本ポスターを張り、取組時間の午後4時になれば、教育長の部屋に集まり職員みんなで大応援。「一山本、また勝ったね」が同町でのあいさつ代わりという。

 相撲ファンのSNSでは勝つたびに「五山本、六山本、七山本」と“改名”されて大盛り上がり。本人も知っており「八山本になれるよう頑張ります」と意気込んだ。「十三山本」なら107年ぶり新入幕Vも十分にある。

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