須崎優衣 恩返し金だ!レスリング界ニューヒロイン「たくさんの人に支えてもらった」

 レスリング女子50キロ級で東京五輪代表の須崎優衣(21)=早大=が17日、強化合宿中にオンラインで取材に応じた。4月の五輪アジア予選で優勝し、女子6階級で唯一決まってなかった代表に決定。金メダル候補のニューヒロインは「五輪が近づいてきてすごく楽しみでワクワクしている。ここまできたからには金メダルを取りたいので、最高の状態で挑めるように仕上げていく」と決意を込めた。

 あとは運命の日を待つだけだ。須崎は一時、自力での五輪出場が霧散したものの、奇跡的な逆転劇で今春ようやく五輪切符を獲得。残り1カ月強のラストスパートに向けて「代表になるまですごく厳しい道のりだったが、ようやくスタートラインに立てた。ここまで来たからには絶対に金メダルを取りたい」と充実感をにじませた。

 中学2年でJOCエリートアカデミーに入校した2013年に自国での五輪開催が決まり、17、18年と世界選手権を2連覇するなど“東京五輪の申し子”として躍進したが、大きな苦難を経験した。18年11月に左肘じん帯断裂と脱臼の大ケガ。その後、19年世界選手権直前のプレーオフでライバルの入江ゆきに敗れ、自力での五輪は絶望的となった。

 「何のために生きていくんだろう」と絶望を味わったが、入江が出場枠を逃したためにチャンス復活。そこから代表選考会を勝ち抜くと、コロナ禍による1年延期も経て代表切符をつかんだ。苦しい時期は家族や周囲の励ましで立ち直れただけに「たくさんの人に支えてもらった。五輪で金メダルを取って、最高の恩返しをできるように頑張る」と実感を込めた。

 海外勢には負け知らずの66連勝中。ニューヒロインは現状に満足することなく、得意のタックル以外の技でもポイントを奪えるように取り組んでいる。「金メダルを取るために、新しい技にも挑戦してきた。東京五輪では自分の全て出せるようにしたい」。リオデジャネイロ五輪までをけん引した吉田沙保里さん、伊調馨がいなくなった女子レスリング界で、新たな伝説が始まる予感だ。

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