錦織圭、五輪へ心境複雑「まだ100%前向きではない」 今季芝初戦は1回戦突破
「男子テニス・ノベンティ・オープン」(15日、ハレ)
シングルス1回戦で世界ランキング57位の錦織圭(31)=日清食品=は予選を勝ち上がった同84位のリカルダス・ベランキス(リトアニア)を6-3、2-6、6-2で下した。2回戦で同52位のセバスチャン・コルダ(米国)と戦う。今大会は芝コートで行われ、四大大会のウィンブルドン選手権(28日開幕・英国)の前哨戦と位置付けられる。
第2セットは第2ゲームから5ゲームを連続で落とすなど格下にてこずった。それでも錦織は「悪いところは結構あったけど(芝コートで)1試合目だし、気にせずやっていた」と淡々。要所で鋭いサーブを繰り出し、正確なバックハンドを打ち込んで第3セットを奪い、地力を示した。
日本のエースは14日付の世界ランキングで東京五輪への出場を確実にしたが、新型コロナウイルス禍で開催に賛否があることも理解している。「まだ100パーセント前向きではない」と複雑な心境を口にした。
まずはこの大会で、2年ぶりに開催されるウィンブルドン選手権に備えて芝の感触を深めたい。「(踏ん張りづらい)芝での動きが自分の中で100点だと思っていない。うまく調整していきたい」とフットワークの改善を課題に挙げた。