パラ陸上・辻紗絵、大会開催へ心中吐露「遊びではない所だけは分かっていただけたら」
「パラ陸上・READY STEADY TOKYO」(11日、国立競技場)
東京パラリンピックのテスト大会が無観客で開催された。16年リオデジャネイロ大会女子400メートル(上肢障害T47)銅メダリストで、2大会連続のパラリンピック代表に決まった辻沙絵(日体大教)は、同種目で1分0秒55で1着だった。
4月末に58秒45の日本新記録をマークしたばかり。「58秒前半、57秒台に入りたいと考えていた。最後に走りのフォームが崩れてしまった」と苦笑いだった。
新型コロナ禍での東京五輪・パラリンピックの開催に、国内で厳しい意見が相次いでいる。9日に同会場で行われた陸上の東京五輪テスト大会では、会場周辺で開催中止を求める市民団体によるデモが行われる場面もあった。
辻は「色んな方々がいるので色んな意見があるのは当たり前だと思う」と理解を示した上で、「私も人生を懸けてますし、生活も懸かっている。遊びではないという所だけは分かっていただけたら」と複雑な心中を吐露した。
さらに「私は大会開催をコントロールできない」と説明。「自分がコントロールできるパフォーマンスに集中して、ただ目の前の大会を一生懸命にこなすだけ」と力を込めた。