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師範告発の植草歩の聴取終了 左眼負傷の危険竹刀トレ継続に「看過できぬ」法的措置も

 空手の東京五輪女子組手61キロ超級代表に内定している植草歩(28)=JAL=が全日本空手道連盟・香川政夫強化委員長(65)からパワーハラスメントを受けたと告発した問題で、植草は31日、都内で全空連の倫理委員会の聴取を受け、その後報道陣に対応した。「きちんとお話してきました。これ以上は話せないので、境田先生にお願いします」とだけ話した。

 代理人を務める境田正樹弁護士は「きちんと話を聞いていただいたと思う」とした上で、香川氏が医師から竹刀を用いた稽古について、指導を受けていたと報じられたことについて、「医師から竹刀を用いた練習は止めるようにと、先端に柔らかいものをつけるという指導があったにも関わらず、危険な練習が続いた。植草もかなりショックを受けていた。これは看過できない。何らかな対応を考える」と、法的措置も示唆した。

 聴取に先駆けて、植草は28日にブログで問題について告発。香川氏は強豪・帝京大空手道部の師範で、植草も帝京大出身で指導を受けていたが、「昨年9月頃から、師範から、練習環境のこと、大学院進学のこと、その他プライベートや自活の為の仕事のことなどで、自立心・自尊心を傷つけられたり、大声で怒鳴られたりすることが多くなりました」と、明かした。そのストレスのため「12月頃からは、私は帝京大学へ行くこと、そして師範と顔を合わせることもとても辛くなり、練習のために道場へ向かうときも涙が止まらぬ日々を過ごす事となりました。息苦しい環境での練習による精神的苦痛から、練習に参加できないまま、帰宅することもありました。その頃は、余りの辛さに、精神的に追い詰められたような状態になっていました」と、説明した。

 また、「竹刀で顔面を突かれた」との報道にも言及。「1月27日、師範の竹刀が私の目に当たってしまいました」と、実際に竹刀の先端で目を突かれたことを告白した。15年に左眼内壁骨折で手術を受けている植草は失明の危険性があったという。その中で起こった事件。「師範が、私の顔面をめがけて竹刀の先端で突き、これが私の左目、そしてまさにプレートが入っていた箇所を直撃したのです。竹刀が直撃した時、私は、あまりの激痛に、その場で眼を押さえて動けなくなりました。その様な状態の私に、師範は『もういい。』と言って、稽古は終わりましたが、その際に師範から、『きちんと受けないとあかんのや。』と言われました。師範は私の怪我や治療手当てのケアの言葉はありませんでした」と、生々しいやりとりを綴った。そして「突かれた左眼は練習後もしばらく視界が悪く、痛みも強く、頭もぼうっとしていましたので、翌日、国立スポーツ科学センタースポーツクリニックを受診したところ、『左眼部打撲、左上眼瞼擦過傷、脳震盪の疑い』と診断されました。ただ、医師からは、骨折や網膜剥離の疑いもあり、念のため精密検査を受けたほうが良いと言われましたので、翌1月29日にも、昭和大学病院附属東病院で診察を受け、『左眼球打撲傷』と診断されました。その後も、師範からは、怪我への心配や、当然の事ながら謝罪の言葉は無く、何事も無かったかの様に、竹刀を用いた指導は、続きましたので、私は、ナショナルチームコーチに、この稽古を止めて欲しい旨を相談しました。ナショナルチームコーチは直ぐに、師範に対し、『竹刀ではなく柔らかいスポンジを使って欲しい、もしくは竹刀の先端部分に柔らかいクッションを付けて欲しい。』との改善策を師範に陳情して下さいましたが、師範は、『わしはコントロールできるから大丈夫や。』、『これくらいで折れるわけがない。』、『植草は、その恐怖心があるから強くなれないんや。』等と言って、怪我の防止策すら考慮する事無く、竹刀での練習は続きました。その後も、要望は受け入れられず、結局、この稽古は、私の負傷の後も1ヶ月近く続きました」と、詳細を明かした。

 告発については「ここで私が、様々な恐怖の為、声を上げることを我慢してしまえば、これまで、解決の為にお力添え下さいましたコーチや先生方、支えてくれた仲間にも申し訳なく、また、このままの状態が続くことは、オリンピック選手としても、望ましいことではないと思い、微力な私ですが、精一杯の勇気を出して、真実をお伝えすることに致しました」と、覚悟を記した。

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