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照ノ富士 V3 大関へ史上最大のカムバック!特例によらない奪還は44年ぶりの偉業

 八角理事長(手前)から賜杯を受け取る照ノ富士(撮影・開出牧)
 千秋楽、笑顔を見せる殊勲賞の照ノ富士(代表撮影)
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 「大相撲春場所・千秋楽」(28日、両国国技館)

 関脇照ノ富士が大関貴景勝を押し出して、12勝3敗で4場所ぶり3度目の優勝を果たし、すでに当確させていた大関復帰に花を添えた。両膝負傷、内臓疾患で大関から序二段まで番付を降下しながら21場所ぶり史上最長のカムバック。特例(陥落翌場所10勝で大関復帰)によらない大関奪還は1977年初場所の魁傑以来44年ぶり2人目の偉業となった。31日に2度目の大関昇進伝達式が行われ、正式に「大関照ノ富士」が再び誕生する。

 照ノ富士は思わずこみ上げた。序二段に落ち引退を何度も考えた。優勝インタビューで辞めなくて良かったか?と問われ、言葉に詰まりながら「そうですね。良かったです」と涙はこらえた。

 悲鳴を上げる古傷の両膝でよく耐え切った。10日目の志摩ノ海戦で敗れ、痛みを再発。痛み止めを打ち戦い抜いた。

 負ければともえ戦となる貴景勝戦。通算1勝2敗、昨年11月場所、決定戦で敗れた相手。「土俵に上がる以上、自信を持って上がった」と腹をくくった。

 立ち合い、押し込まれたが俵に足をかけ、痛む膝で踏ん張った。小手に振られたが冷静。逆襲に出て最後はこん身の力で押し切った。

 正代、朝乃山に続き最終盤、大関を怒とうの3連破。10日目でトップに2差を付けられたが大逆転優勝。「来場所につながる」と、4大関でも主役の貫禄だ。

 「今場所で決める」との宣言通り、昇進目安の三役3場所計33勝を上回る圧巻の36勝目。31日、昇進伝達式が行われ、史上最大のカムバックを果たす。

 大関奪還にV3で花を添え、万雷の拍手を一身に浴びた。「応援がなかったら、今の自分がこうやって元の位置に戻ることはできていなかった」と感謝した。

 両膝は3度手術。糖尿病、腎臓結石、C型肝炎も患いボロボロだった。支え続けたのが3年前に結婚したドルジハンド夫人(26)。場所前、2月11日に都内で挙式し「幸せにする」と誓った愛妻に最高の恩返しをした。

 「1番近くで本当に復活するきっかけになったのは奥さんのおかげ。落ちても変わらず支えてくれていた。この人とずっと歩んでいきたい」と愛する人のため力を振り絞った。

 前回、伝達式の口上、「さらに上を目指して精進いたします」の誓いは果たせなかった。第73代横綱が次なる照準。「精いっぱい頑張れば次につながる。一生懸命やるだけ」。地獄からの復活ロードはまだ通過点だ。

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