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山下全柔連会長が辞任を示唆 前事務局長へのパワハラ疑惑隠ぺい否定も「責任大きい」

 全日本柔道連盟(全柔連)の事務局内で、前事務局長が職員に対して威圧的な言動などのパワーハラスメント行為を繰り返していた疑いがあることが26日、明らかになった。山下泰裕会長(63)が都内で会見し、経緯を説明。隠ぺいは否定したが、自身が日本オリンピック委員会(JOC)会長との兼任で多忙を極めていることも問題の一因に挙げ、「職責を果たせてなかった。私の責任が大きい」と全柔連会長を辞任する可能性も示唆した。

 東京五輪組織委のお家騒動がようやく落ち着いた矢先、新会長候補にも挙がった山下氏のお膝元で不祥事が発覚した。全柔連は今月、事務局長の交代を唐突に決定し、理由を公表していなかったが、背景にパワハラの疑いがあることが判明。山下氏は隠ぺいを否定したものの、説明にはちぐはぐさが目立った。

 今回の問題は、昨春に事務局内で発生した新型コロナウイルス集団感染に関して調査する過程で、職員の声で判明。当初3人の管理職が俎上(そじょう)に上ったが、コンプライアンス委員会の調査で、前事務局長のパワハラ行為を指摘する報告書が11月26日、山下会長らに提出された。対応は会長に一任されたが、前事務局長が12月2日を最後に有給休暇を取り音信不通になり、規定に定められた「弁明の機会」を与えられず1月26日に自己都合で退職したことから処分は見送った。“パワハラ認定”も宙に浮いたまま終了し、公表も必要ないと一部役員だけで判断した。

 パワハラ疑惑そのもの以上に不透明な“幕引き”が疑念と不信感を膨らませた。全柔連は13年に発覚した女子代表の暴力問題以来、内部通報窓口を設置するなど対策をとってきたが、事務局内では問題当時、事務局長自身が窓口で、足元のもろさも露呈した。

 パワハラも隠ぺいも否定したが、問題の責任を口にした山下氏は会長職の辞任を示唆。19年6月にJOC会長に就任してから兼務で多忙をきわめ、全柔連への出勤は月1度程度に激減。「ずっと懸念してきた、会長の仕事を果たせなかったことが根本の問題点。恥ずかしくて申し訳ない。問題に気づかなかった」と陳謝した。

 東京五輪開催に向けた機運の再浮上を図るこの時期に、またもアスリート不在の醜聞がむなしく泥を塗った。

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