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綱とり貴景勝、痛恨の黒星発進 緊急事態宣言下で波乱の初日も「あしたに向かって」

 「大相撲初場所・初日」(10日、両国国技館)

 初の綱とりに挑む大関貴景勝(24)=常盤山=が、難敵の小結御嶽海に押し出され、痛恨の黒星スタートとなった。緊急事態宣言下、新型コロナウイルスの影響で力士65人が全休し、腰痛休場の横綱鶴竜を含め史上最多関取16人が不在の中、波乱の幕開け。初日に負けて綱とり成功は昭和以降、たった6人と険しい道だ。かど番の両大関は正代が北勝富士を寄り切って白星発進したが、朝乃山は大栄翔に押し出された。

 一撃で吹き飛ばす、いつもの貴景勝の馬力がない。頭で何度もかましたが押し込めず、引いて呼び込んで自滅。対戦成績が五分の御嶽海に屈し、痛い初日、黒星となった。

 負けても、しっかりとオンライン形式での取材に対応。「修正していかないと。全然いつも通りだったけど勝たなきゃいけないので」と悔しがった。

 場所直前、全協会員がPCR検査。場所の開催も不透明だった中、初の綱とりに挑む。9日には4部屋、計65人が全休となる異常な雰囲気。両横綱まで不在で番付最上位としての重圧も背負った。だが言い訳は一切ない。「誰もが経験できることじゃない」と言い続け、試練こそ24歳は歓迎する。

 コロナの脅威が広がる日本に土俵上からできることがある。「出る力士は一生懸命やることで何か活力になれば。少しでも影響を与える気持ちで頑張る」と決意を示した。

 昭和以降、41人の横綱が誕生したが、黒星発進で綱とり成功は1981年名古屋場所の千代の富士を最後にわずか6人。それ以降の横綱14人はいずれも白星発進している。

 昇進を預かる審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は土俵下で見守った。「回転の少ない突っ張りで押し込めなかった」と立ち合いの失敗を敗因に挙げた。綱とりへはハイレベルな2場所連続優勝が条件。険しい道ながら「初日ですから」と逆襲に期待した。

 突き押し一本で横綱は厳しいとの通説打破に挑む男はここからが勝負。「あしたに向かってやっていく。伸び伸び自分の相撲を取ればいい」。2日目、大栄翔戦で仕切り直しだ。

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