卓球・伊藤美誠「命がけで行く」8カ月ぶり国際大会へ出発も…情報二転三転で困惑

 卓球女子で東京五輪代表の伊藤美誠(19)=スターツ=が18日、8カ月ぶりに再開する国際大会に出場するため成田空港から中国に出発した。出発前にオンラインで取材に応じたが、新型コロナウイルス感染対策のための現地での隔離期間や練習環境など、大会情報が直前まで二転三転しているようで「えっ!って思っている」と困惑した様子をのぞかせ、「命がけで行くみたいなもの」と覚悟を決めて出場する心境を明かした。

 国際卓球連盟(ITTF)主催の国際大会は3月のカタール・オープンを最後に中断していたが、11月から女子W杯(8~10日・威海)、男子W杯(15~17日・威海)、ツアー・ファイナル(19~22日・鄭州)、新設のWTTマカオ大会(25~29日)の4大会がいずれも中国で開催される。

 事前の情報では、中国への入国時にPCR検査を行うために3日間拘束され、省をまたぐ際には2週間の拘束措置がとられる見込みとなっていた。しかし、日本協会の関係者によれば、中国政府の要請で入国時の隔離期間が10日程度に延びる可能性があり、その間は完全隔離のため練習ができないという。

 伊藤は女子W杯とファイナルに出場するが、飛行機のチケット確保にも苦労し、隔離期間が延びる可能性もあるなど、大会に関する情報が出発数日前まで分からない状況が続いていた。「移動してから練習できるのかも決まってない」「大丈夫かな…というくらい質問を(ITTFに)投げかけたが、(情報が)決まらないと選手も安心できない」と困惑した様子をのぞかせた。

 混乱続きの遠征となりそうだが、大会で得られるポイントが五輪のシード争いにも直結するだけに出場を決断したという。「ポイントがなかったら絶対行ってない。命がけで行ってるみたいなもの」とリスク覚悟で出陣することを明かし、「行けるか行けないか分からない感じがギリギリまで続いた。今回はいろいろと問題や気になることばかり」と、直前までITTFに質問を繰り返したことを明かした。

 不明点は多いものの、試合では海外のトップ選手と手合わせができる。「本当にすごく久々に試合をするので(再開が)決まった時は楽しみが最初にきた」と伊藤。「(今までの遠征で)一番大変なんじゃないかと思うが、本当に色んな方が動いてくださっている」と日本協会など周囲に感謝した上で、「自分自身はしっかり試合に集中できるように、向こう(中国)に行ってもしっかり準備をして、私らしく楽しんでいい試合ができたらいい。色んな、たくさんの選手と試合ができるようにしたい」と意気込みを語った。

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