池江璃花子 8月復帰戦は「細い体見せるの恥ずかしかった」インカレ4位、筋力増にも手応え
「競泳・日本学生選手権」(1日、東京辰巳国際水泳場)
白血病から復帰した競泳女子の池江璃花子(20)=ルネサンス=が、日大の一員として女子50メートル自由形決勝に出場し、25秒62をマークして4位に入った。「思ったより早いタイムで驚き。自己ベストまでは1秒あるけど“第2の人生”として自己ベストを出した満足感はある」と充実感をにじませた。
闘病生活を経て、1年7カ月ぶりの復帰戦となった8月29日の東京都特別水泳大会では、26秒32を記録していた。この日の予選では復帰後のベストを更新する25秒87をマークし、参加40選手中6位で決勝進出。決勝ではそのタイムをさらに0秒25も縮めて、この1カ月での成長を結果で裏付けた。
8月の復帰戦は少し葛藤があったことも明かした。「正直、前回(復帰戦)の試合前は不安の方が大きかった。自分が細い体で(闘病する)前とは違う感じの自分を見せるのが、ちょっと恥ずかしさもあった」と告白。ただ、今回のレース前は充実していた様子で「楽しみの方が強くて、自信もすごくあった。全体的にポジティブな試合になった」と振り返った。
週2回のウエートトレーニングの効果も徐々に出てきているようで、自身のツイッターでは力こぶをつくる写真も投稿していた。「自分だと正直あまり分からないところがあるけど、(周囲から)前回会ったときより体格変わったねとか、肩まわりの筋肉がついたねと言われることは多かったので、自分が分からないところで筋力はついていると思う」と手応えを口にした。
24年パリ五輪出場を目標として公言しているが、現段階では結果に一喜一憂することはない。
今回、12月の日本選手権の参加標準記録(25秒94)をクリアしたものの、「タイムが切れたといえども(日本選手権に)出ずに次へ向かうのか、出てその時の状況を把握するのか、全く決めてない」と出場は白紙であるといい、「今やることは泳ぎこんで自分の実力を戻すこと。次の大きな目標にとらわれず一個ずつやっていけたら。とにかく今は全力で水泳を楽しんで、タイムを出すために全力で日々の練習を頑張ることが今やるべきこと」と自身のテーマと向き合う姿勢を強調した。