白鵬、若い世代の“壁”になる「壁があるからこそ自分も強くなった」

 先場所、史上最多を更新する44度目優勝を果たした横綱白鵬(35)=宮城野=が7日、NHK「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」にリモート出演した。過去の特集映像「激突 朝青龍と白鵬」も放送された。

 12年前の映像で朝青龍とのライバル対決を久々に振り返り、「12年前も見たことを思い出した。またこういうことあったな、と思ったり、本当に楽しかった。いい緊張感を作ってやっていた。あんまり顔に出ないタイプなので」と話した。

 朝青龍の存在があって番付を駆け上がって来られた。「山稽古を付けてもらったり、黒まわし(幕下以下)の時とか、十両上がった時も稽古を付けてもらった」。

 朝青龍のおい、豊昇龍(立浪)も十両で奮闘中。「楽しみ。対戦してみたいなと。名古屋で(豊昇龍が)ざんばらの髪の時に胸を出して稽古を付けてあげた。歴史は必ず繰り返すのかなと」と笑った。若い世代では佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の長男、幕内琴ノ若(佐渡ケ嶽)、昭和の大横綱・大鵬の孫、幕下納谷(大嶽)の名を挙げ対戦を待望した。

 「壁があるからこそ、自分も強くなった。彼らも早く上に上がってもらって、壁を超えてくれれば、自分も彼らも思い出になるし、今後の大相撲も引っ張る存在になってくれる」と期待した。

 横綱在位も13年を超え、14年目に突入。「(横綱になった頃は)横綱昇進した勢い、うれしさがあった。その数場所後に大鵬関に『私は横綱に昇進した時に引退することを考えていた』とおっしゃった時に電気が走った。あの32回も優勝している大横綱が何で引退することを考えていたのかと。そこがやはり綱の重み、宿命を改めて教えてもらって、緊張感をいただいた。3年、5年やれればいいと当時は思った。まさか13年、14年やるとは思っていなかった。5年務めた時にもしかしたら10年頑張れば、違う景色が見られるのかなと想像していた」と振り返った。

 新型コロナウイルスにより自粛生活も続く。「うちの部屋は10日ほど前からぶつかり、申し合い稽古をするようになった。自分で時間を作って基本動作をしっかりこなしてやっている。筋トレもやっている。体も30歳超えると筋肉が落ちる。常に緊張感を持ってやっている」と、現状を明かした。

 夏場所が中止となり、相撲を取りたい思いは高まるばかり。「関脇の頃を思い出す。早いこと場所が来てほしい。早いこと横綱、大関を倒したいという気持ち。大関、横綱になったら場所が来るのが早いと。そこは勝って当たり前のプレッシャーとかあった」。

 優勝回数は大台50回を目標にする。「場所が中止になって、目標がない状態。以前言っていた50回は場所が来ないと達成できない。早く相撲を取りたいというのが正直な気持ち」と話した。

 相撲再開を楽しみにするファンへ「みんなで乗り越えて、本場所でまた地方巡業で会えることを楽しみにしているし、またそのためにも、いい体を作っていい相撲を見せられるように頑張っていく」とメッセージを送った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス