朝乃山が10勝目!大関昇進目安まで残り2勝 次は白鵬戦「自分の相撲取り切る」

 「大相撲春場所・12日目」(19日、エディオンアリーナ大阪)

 大関とりの関脇朝乃山が平幕隆の勝との2敗対決を押し倒しで制し、4連勝で4場所連続となる2桁10勝目を手にした。大関昇進目安の12勝へ「M2」とし、残り3日、いよいよ勝負の格上挑戦が始まる。13日目は過去2戦2敗の横綱白鵬を相手にV戦線生き残りを懸けた大一番に臨む。白鵬が関脇正代に敗れ2敗に後退。平幕碧山が御嶽海を押し出してただ1人、11勝目(1敗)を挙げ単独トップに立った。1差で両横綱白鵬、鶴竜、朝乃山が追う。

 三役初挑戦の隆の勝に朝乃山が格の違いを見せつけた。立ち合い、右差しが速い。右から起こしてグイグイ前に出て一押し。相手は圧力負けして倒れた。

 成長株を一蹴し、2敗対決に生き残り。「自然に右が入った。あとは少しずつ圧力をかけて(相手が)逃げたところで運良く滑った。15日間、挑戦者の気持ちで戦っている。番付は関係なく思い切っていった」と胸を張った。

 4場所連続で2桁星の10勝目を手にした。三役3場所で計31勝に達し、大関昇進目安の33勝へあと「2」。上位の2横綱、1大関戦を残し、いよいよ運命を懸ける三番勝負だ。

 13日目は過去2戦2敗の天敵、白鵬に挑む。同じ右四つを武器とし、横綱からは「似ている」と、“後継者”に指名されたこともある。2019年名古屋場所前には出稽古に行き、たたきのめされはしたが、王者の極意を体で味わった。横綱を倒し、恩返しする時は来た。

 「自分の相撲を取りきるだけ。がっぷり(右四つ)になったら横綱の形なので当たって前に出る。それで負けたなら仕方がない」と無心でぶつかる。

 今場所は38年ぶり一人大関。東西大関がそろわないのは番付上、異常事態のため、角界としては早期の新大関誕生を切望している。白鵬を撃破すれば仮に11勝で終わっても大関昇進の可能性はある。大きな一番になる。

 1差でトップ碧山を追撃。「一日一番と考えている」と何度も同じ言葉を繰り返し気負いはない。新型コロナウイルスの影響で無観客となった春場所。最注目の朝乃山は場所前から「優勝&大関」を宣言してきた。両獲りのチャンスは十分ある。

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