徳勝龍「しっかりと土俵の中で暴れたい」 母校の幕尻V報告会で決意表明

 大相撲初場所で西前頭17枚目の幕尻で初優勝した徳勝龍(33)=木瀬=が3日、大阪府東大阪市にある母校の近大に凱旋し、優勝報告会を行った。学生ら約1000人が詰め掛けた壇上で春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)に向け、「しっかりと土俵の中で暴れたい」と決意表明。自らの原点と言える地で、2場所連続の奮闘を約束した。

 徳勝龍が壇上に立つと、母校近大の手旗を持った学生たちから大歓声が沸き上がった。相撲部の後輩29人も含めて、約1000人がキャンパスの一角を所狭しと埋めた。飛び交う祝福の声。「いっぱい来てくれて、びっくりした」。温かな出迎えに、自らが初場所で成し遂げた幕尻Vという偉業を改めてかみしめた。

 優勝報告会の開会に先立ち、1月18日に急逝した相撲部監督の伊東勝人さんにみんなで黙とうをささげた。「出会っていなかったら大相撲の世界に入っていない。近大にも入ってなかった。感謝しかない」。前日2日には奈良県内の伊東さんの自宅を訪れ、線香を上げた。「手を合わせて、『優勝しました』と。いい報告ができました」としみじみ振り返った。

 伊東さんに自らの可能性を引き出してもらった。「まわりから『押せ、押せ』とよく言われていたけど、『はたいてもいいよ』と。『前に出て圧力をかけてから、はたいたらいい』と言ってもらって、それで楽になった。勝てるようになった」。自らの「原点」を思い返した、凱旋ともなった。

 初場所後のせわしない日々もようやく落ち着き、「5日か6日」に稽古を再開する。「大阪場所は横綱、大関、三役と当たると思う。しっかりと準備して、土俵の中で暴れたい」。母校を訪れ、決意が新たになった。遅咲き33歳の春。数々の思い出が詰まったナニワでもう一度、旋風を巻き起こす。

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