羽生結弦、宇野Vたたえ「僕も『こんなもんじゃねーよ』って頑張りたい」

優勝した宇野昌磨(手前)を見つめる羽生結弦=東京・国立代々木競技場(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、代々木第一体育館)

 2位に終わった羽生結弦(25)=ANA=はメダリスト会見で、自身を逆転し4連覇を果たした宇野昌磨(22)=トヨタ自動車=をたたえると同時に、「僕も『こんなもんじゃねーよ』って頑張りたい」と奮起を誓った。

 ジャンプで転倒を含みミスが続いた羽生は、演技後、「いや~弱いな」と負けを振り返った。「言葉が見つからない。すいません。もうなんか分からないです。ぐちゃぐちゃなんで」とも胸中を表現していた。ただ、宇野については「初めてちゃんと負けた。でも、うれしい」、「スケートに集中できてるなって。見ていてうれしかった」とたたえていた。

 会見でも「僕がずっとけがしていて(全日本に)出られなかったけど、出ていたらもっと前に負けていたかもしれない。でも昌磨が苦しんできたのも見てきたし、戻ってきてくれてうれしい。僕も『こんなもんじゃねーよ』って頑張りたい」と今大会をエネルギーに変えることを誓った。

 宇野に個人戦で敗れたのは初めて。正真正銘の全日本王者となった宇野に対して、「これから胸を張って、頑張ってほしい」とエールをおくると、宇野を見つめながら「全日本王者って大変だよ(笑)?僕もまだ頑張るつもりなので、一緒に引っ張っていきたい」と競い合っていくことを誓った。

 宇野もここまでの全日本3連覇を「今まで、ゆづ君(羽生)がいない大会で3回勝ってきたんですけど、日本中の誰もが(自分が全日本王者だと)気付いてなかったと思う」と振り返った。「日本中の誰もが1番うまいのはゆづ君だと思っている」とも考えていたという。平昌五輪で銀メダルという実績を残しているが「僕のスケート人生の中で五輪よりも、同じ立場で勝ってみたいというのが目標だった」と今大会の優勝に非常に大きな意味があることをうかがわせた。

 ただ、「今回は偶然のことが多かったと思うけど、それでも苦しい状況の中でスケートを辞めずにやってきたことがいいふうに出て良かった」と語った。

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