17歳・伊藤ふたば 女子ボルダリング準決勝進出 18日から複合「五輪決めたい」

 「スポーツクライミング・世界選手権」(11日、エスフォルタアリーナ八王子)

 ボルダリング女子予選が行われ、伊藤ふたば(17)=Team au=が5課題中4課題を攻略。そのうち3課題を“一撃”と呼ばれる一発クリアで好調ぶりを見せつけ、B組2位で各組上位10人が進む準決勝進出を決めた。昨年大会銀メダリストで4度のW杯総合優勝を誇る野口啓代(Team au)は全5課題を完登してB組1位、昨年W杯総合女王の野中生萌(XFLAG)は3完登のB組8位で通過。別組だった倉菜々子(ウィルスタッフ)も5完登のA組3位で準決勝に進んだ。

 苦しんできた17歳が自国開催の大舞台で輝きを取り戻した。伊藤はトップ級が苦戦した第1課題を“一撃”で完登すると、第3課題まですべて一発クリア。笑顔がはじけた。

 17年に史上最年少14歳でボルダリング・ジャパンカップを制した天才少女。ただ、その後は伸び悩んできた。昨年大会も代表入りしていたが、直前の右ひざ負傷で欠場。今季は5月の複合ジャパンカップで6位に終わり、一時は代表を逃し号泣した。「本当にへこんで、練習にも身が入らなかった」-。

 ただ、神様は見放さなかった。他選手が単種目で代表入りした場合は出場できなかったが、滑りこみで切符を獲得。「すごくうれしくて気持ちが上がった。そこからは練習に打ち込めました」。心身とも右肩上がりで、この舞台にたどり着いた。

 五輪切符の懸かる18日からの複合へ、まず得意のボルダリングで流れに乗りたい。「ボルダリングで表彰台、優勝を狙って、複合では日本人1位になって五輪を決めたい」。勝負カラーの水色のネイルで彩ったその手で、夢をつかみにいく。

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