サニブラウン追い風参考9秒96 スタート失敗も驚異の加速見せた

 「陸上・全米大学選手権」(5日、テキサス)

 開幕し、男子100メートル準決勝でフロリダ大のサニブラウン・ハキーム(20)が追い風2・4メートルの参考記録で9秒96をマークして3組2着となり、7日(日本時間8日午前)の決勝へ進んだ。200メートルは追い風0・6メートルの準決勝2組で20秒44の2着となり7日の決勝に進出。サニブラウンは5月11日に100メートルで日本人2人目の9秒台となる9秒99をマーク。桐生祥秀(日本生命)の日本記録9秒98に迫っている。

 号砲への反応がわずかに遅れた。それでも今のサニブラウンなら、慌てることなく立て直せる。中盤からグッと加速し、炎天下のトラックで激しいつばぜり合いを繰り広げた。わずか0秒004及ばず、3組2位。追い風2・4メートルの参考記録とはいえ、9秒96の好タイムは状態の良さを十二分に感じさせた。

 「後半にかけては悪くなかった。スタートが全然(うまく)できなかったのがもったいない」

 今季力を入れてきたスタートでのつまずきに、悔しさを隠さない。「金曜日(の決勝)に向けて修正して、しっかりスタートからいけるようにしたい」と、レース後はすぐに課題克服へ気持ちを切り替えた。

 前を行ったのは、今季世界3位の9秒94のタイムを持つテキサス工科大のオドゥドゥルだ。サニブラウンが自己ベストより0秒3以上遅い20秒44でぎりぎりの突破となった200メートル準決勝も、19秒97の好タイムで全体トップ通過。目標に掲げる個人2冠へ最大のライバルとなる。

 400メートルリレーを含めて3種目で決勝進出。2日後はこの日同様に3レースをこなす必要があるが、「一本一本集中していけば問題はない。自分の走りさえすればひけは取らない」と不安はない。全米学生最速の称号とともに、桐生が持つ9秒98の日本記録更新を成し遂げる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス