朝阪神“本拠地”大阪で改名後初の勝ち越し「六甲おろしを歌えます」

 「大相撲春場所・14日目」(23日、エディオンアリーナ大阪)

 大好きな阪神タイガースをしこ名にする東序二段58枚目の朝阪神(18)=高砂=が豪傑山(芝田山)を押し出して、4勝3敗として“本拠地”大阪で改名後初の勝ち越しを決めた。大阪府泉大津市出身で幼少期よりプロ野球・阪神の大ファン。昨年春場所、朝塩本から改名した。

 立ち合いから圧力をかけ押し込み、相手をよく見て電車道で決めた。「同期で大阪で小、中学生から知っている。負けたくない相手だった。前に出られたので良かった」と会心の内容で締めた。

 改名した昨年春場所は3勝4敗で負け越し。今場所は3勝1敗と“貯金2”から連敗し五分に。「流れ的に悪いと思った。六番相撲で負けて焦った。今回もやばいと思ったけどちょっとずつ成長しているのかな」と手応えをつかんだ。この1年で体重も10キロ近く増え143キロ。徐々に前に出る力も付いてきた。

 今場所前は久々に甲子園を訪れ、オープン戦の阪神戦を観戦。「やっぱり甲子園はいい」と虎パワーを注入した効果が出た。

 “本家”は22日までオープン戦4勝10敗1分けで12球団最下位。「開幕も近いしちょっとでもはずみになれば。阪神に頑張ってほしい」とエールを送った。今季注目選手には藤浪晋太郎投手、新人の木浪聖也内野手、植田海内野手を挙げた。

 改名後、2度勝ち越しはいずれも東京開催場所。千秋楽パーティーで「六甲おろし」を歌ったが、やはり阪神の地元で歌うことが念願だった。「これで大阪で六甲おろしを歌えます」と、猛虎愛全開に喜んだ。

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