「大相撲九州場所・初日」（１１日、福岡国際センター）

　西十両２枚目の安美錦（４０）＝伊勢ケ浜＝が琴勇輝を寄り切って白星発進した。立ち合い、相手をよく見て立つと、自身有利の距離感を保ったまま、押し込んだ。下がらず一気に出て最後は右を差し込み勝負を決めた。

　「立ち遅れても当たる姿勢を作っていこうと。しっかり当たって前に押していけた」と納得顔。快勝の裏には愛妻の存在があり、「嫁さんと話していて相手からどう見えているか、相手が嫌がることを考えてみようと思った。手を伸ばしても届かない距離をどの辺か考えた」としっかり準備した勝利だった。

　１０月３日に４０歳となり、不惑初勝利。「４０歳でも１８歳でも勝つためにやっている。一日一回を大事に。勝つ負けるじゃない。悔いを残さないように。力になってくれている人に感謝。白星で返せたらいいし、白星じゃなくても一生懸命、目一杯、力をだしている姿を見せたい」と話した。