川淵三郎氏 単独インタビュー(1)日本サッカー協会会長に本田指名 視野の広さ絶賛

 Jリーグ初代チェアマンで、元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(81)が、このほどデイリースポーツの単独取材に応じ、W杯ロシア大会を最後にサッカー日本代表を引退した本田圭佑(32)=メルボルン・ビクトリー=を「将来、サッカー協会会長になったら面白い」と、自らの“後継者”に指名した。また、8月20日に新著「黙ってられるか」(新潮社)を出版した川淵氏は、本のタイトルさながらに不祥事続きのスポーツ界の問題点を鋭く指摘した。

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 「彼なんかがサッカー協会の会長になったら面白いのかな、と思う」。まさに「黙ってられるか」だ。自らもサッカー日本代表、日本代表監督を経て、初代Jリーグチェアマン、サッカー協会会長の重責をこなし、日本代表を6大会連続のW杯出場に導く礎を築いた姿をダブらせたのだろう。川淵氏の口から本田を“後継者”に指名する言葉が飛び出した。

 川淵氏が将来、本田に日本サッカー界のかじ取りを任せるに足る人材と考えている根拠は、サッカー全般に対する視野の広さである。本田は現在、オーストラリアのメルボルン・ビクトリーに所属しながら、カンボジア代表の実質的な監督として指揮を執り始めている。

 そのことについて批判する声も一部にはあるが、川淵氏は「見る人によっては現役が最優先で(カンボジアの)代表の監督をやるのはおかしいという人がいるが、おかしくない。やれればなんでもやればいい。逆に目の付けどころがいい」と指摘する。「カンボジアを狙ったところがすごくいい。カンボジア(のサッカー)には伸びしろある」と、手放しで高い評価を与えた。

 また、W杯前にメキシコのパチューカでプレー、国内でのサッカースクール経営、オーストリアリーグ・SVホルンへの経営に参入する行動力を「あいつはすごい。絶えず、いろいろなことを考えている」と手放しで褒めたたえた。

 川淵氏は「日本代表監督も面白い」とも話すが、いい意味ですべてを“裏切る”ことも期待している。「あいつの場合はいろんな可能性があるからね。とにかくどういうときに辞めるのか。辞める決断もちょっと興味深い。でも、それが本人の次の夢のスタートだからね」と、サッカー界の将来を託す本田の今後を温かく見守っていくつもりだ。

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