千代の国、28歳誕生日に逆転星!大開脚の粘りで大関高安を撃破

 「大相撲名古屋場所・3日目」(10日、ドルフィンズアリーナ)

 西前頭2枚目の千代の国が大関高安を小手投げで撃破し、2勝目(1敗)を挙げた。誰もが投げに屈したと思った瞬間、ほぼ水平の大開脚でこらえて執念の逆転。三重県出身、“地元場所”で28歳の誕生日を自ら祝った。かど番の高安は初黒星。新大関栃ノ心は小結松鳳山を豪快につり出し3連勝。白鵬、鶴竜の両横綱も全勝を守った。

 誰より高安があ然、ぼう然だろう。下手投げでぶん回して土俵に転がるはずの千代の国が、体操の内村航平もビックリ!?ウルトラCの大開脚で残した。

 お尻がつきそうでつかない死地から奇跡のよみがえり。勝利を確信し、力を抜いた大関に再び襲いかかると投げの打ち合い。最後は小手投げでド執念、逆転星をもぎ取った。

 持ち味のスピードと、回転のいい突っ張りで常に先手で攻め抜いた。初の大関戦勝利。インタビューでは「出し切りました。すごいうれしい」と声を弾ませた。支度部屋でも興奮が止まらない。「残ったっす。まだまだと思った」と、相撲史に残る名場面を振り返った。

 自己最高位の東前頭筆頭だった昨年夏場所は2勝13敗と上位の壁にはね返された。1年を経て、再び迎えた上位総当たり戦。「前より強くなっていると思ってもらえるように」と雪辱を期す。4日目に挑む白鵬戦にも勢いは十分だ。

 土俵下で審判として見守った師匠の九重親方(元大関千代大海)は「勉強は(前回の)1回で終わり。もっと上を倒しに行こうと臨んでいる。これくらいやってもらわないと困る」と、さらなる活躍へハッパをかけた。

 地元三重から後援会約30人が応援にきていた。その前で誕生日を自ら祝うド派手星。2月に挙式した愛夫人にも「いい報告できます」と喜んだ。

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