“レジェンド”葛西帰国 ジャンプ人生で1番悩んだシーズン「引き出しが空っぽになった」

 ノルディックスキー・ジャンプの“レジェンド”葛西紀明(45)=土屋ホーム=が27日、シーズンを終え、成田空港に帰国した。2月の平昌五輪で日本史上最多となる8度目の五輪出場という金字塔を達成したが、成績的には低迷。五輪では2大会連続メダルはならず、W杯でも最高順位は5位。一ケタ順位はこの1回だけだった。「五輪で8度目の出場の偉業が達成できてホッとした」としたものの、「僕のジャンプ人生でも1番悩んだシーズン」と、苦笑いで振り返った。

 最も悩んだのは、スピード不足。「今季は異常にスピードが出なかった。気になって、考えて、悩んで、考えないようにしても、また考えてしまって」。五輪後も「ノルウェーの選手が異常にスピードが出ていたので、色々真似をしてみたんですけど、全然変わらなかった。普通なら自分の引き出し(経験)を開ければ、なんとかなるんだけど、引き出しを開けても、開けても駄目なシーズン。もう引き出しがなくなった。空っぽ」と、最後まで光明は見つからなかった。

 ただ、不屈の“レジェンド”は、もうすでに来季に目を向けている。夏には欧州にあるアプローチ練習のためのレールで、徹底的に助走を見直す方針。「これまでアプローチはまったく変えてこなかった。そろそろ変えて、自分が変わっていかないといけない」と、前を向いた。

 視線の先には22年北京五輪。49歳で迎える9度目の五輪に向けて「今のところ全く年齢は感じてないし、体の衰えも全くない。次も日本から近い北京。家族の前でメダルを獲るという強い気持ちでいる」と、瞳をぎらつかせた。

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