レスリング女子で五輪４連覇の伊調馨（３３）＝ＡＬＳＯＫ＝が日本協会の栄和人強化本部長（５７）からパワハラ行為を受けたとする告発状が内閣府に出された問題を受け、日本協会は６日、都内で倫理委員会を開催し、関係者への聞き取り調査を弁護士で構成される第三者機関に委託することを決めた。

　委員の金森仁弁護士は、人選について「公正中立な弁護士を調整中で一両日中にも発表できる」と説明した。また、ヒアリングについては「みなさんが想定している方は対象になる」と伊調、栄氏らからの聴取を示唆。「聞き取りの結果とその他の問題点があれば、まとめて協会に報告する」と述べ、「早ければ２、３週間で終了させたい」とした。

　内閣府も６日、告発状を提出した関係者から話を聞く意向を明らかにした。協会はこれまで「伊調選手の練習環境を不当に妨げ制限した事実はない」などと告発内容を否定。栄氏も否定しており、今後は伊調の証言が焦点となる。伊調は「告発状には関わっておりません」とコメントしているが、パワハラの有無は言及していない。