貴親方反撃?暴行問題初めて説明「貴ノ岩は3月春場所復帰目指しリハビリ中」

 大相撲の元横綱日馬富士(33)による昨年10月の暴行事件に関し、貴乃花親方(45)=元横綱=が初めて公に説明した。17日付で貴乃花部屋のホームページを更新し、被害者で頭部を負傷した弟子の貴ノ岩(27)がリハビリ中で、春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)での復帰を目指していることを明かした。東十両3枚目の貴ノ岩は初場所を全休しても特別救済措置により春場所で十両最下位にとどまる。

 沈黙を貫いてきた貴乃花親方の突然の声明だった。部屋のHPに貴乃花光司と署名入りの長文を掲載し、暴行事件に関して同親方が初めて公に発信。先場所に続き初場所を休場している貴ノ岩はリハビリ中で、心身の状況を医師と相談しながら3月の春場所での復帰を目指していることを明かした。

 「貴ノ岩は未来ある青年であり、力士です。今回の事件を乗り越え、精神的肉体的な懸念を克服し、後遺症の恐怖にも打ち勝たなければなりません。そのための指導は、惜しむことなくして参ります」などとつづった。

 貴ノ岩は「頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕あり。繰り返す頭部打撲は慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、受傷後、3カ月程度は頭部打撲を避ける必要があり、就業は困難」との診断書を提出。春場所でも十両最下位にとどまる救済措置が適用される。

 貴乃花親方は秋巡業中に起きた事件を巡業部長でありながら協会への報告を怠り、協会危機管理委員会の調査に非協力的だったとして、1月4日の臨時評議員会で初の理事解任処分が決定。理事から役員待遇委員への2階級降格となった。

 事件発覚以降、電話にも応じないなど八角理事長(元横綱北勝海)ら協会執行部と対立した。訴訟も辞さない構えも見せてきたが、処分を黙って受け入れるなど軟化。初場所が始まって以降は騒動は鎮静化していた。

 ただ前日には貴乃花一門会が都内で行われ、一門の親方衆全8人に時津風一門を離脱した湊親方(元幕内湊富士)、錣山親方(元関脇寺尾)、錣山部屋付きの立田川親方(元小結豊真将)の3人が合流。11人が結集した。

 貴乃花親方は理事を解任されたが2月2日に予定される役員候補選挙に立候補は可能。理事当選には9~10票が目安で出馬すれば当選は濃厚だ。とはいえ理事の選任、解任に権限を持つ評議員会が処分からわずか1カ月で理事復帰を認めるかは不透明だ。

 一門会に合わせるように発した貴ノ岩の現状報告。仕切り直しての反撃準備なのか-。この日、昼過ぎに出勤した貴乃花親方は語ることなく、役員室に入った。弟子の貴景勝の一番が終わると、報道陣には無言のまま場所を後にした。

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