沙羅お目覚め 好ジャンプ連発で予選首位 13日勝てば通算勝利数歴代トップに

 予選を首位通過した高梨
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 「ノルディックスキージャンプ・女子W杯」(12日、宮の森ジャンプ競技場)

 予選が行われ、男女を通じて歴代最多通算54勝目を狙う平昌五輪代表の高梨沙羅(21)=クラレ=が最長不倒の95メートルを飛び、126・3点でトップとなり、13日の本戦に進んだ。今季2勝のカタリナ・アルトハウス(21)=ドイツ=が123・2点で2位、同じく今季2勝のマーレン・ルンビー(23)=ノルウェー=が121・6点で3位につけた。日本勢では五輪代表の岩渕香里(24)=北野建設=が5位、伊藤有希(23)=土屋ホーム=は6位で本戦に進んだ。 

 2月12日の本番まで、ちょうど1カ月。ジャンプの女王が目覚めの時を迎えようとしている。今季4戦未勝利で、3位が最高の高梨が好ジャンプを連発。2度の試技、そして予選とすべてトップのポイントをたたき出した。予選1位通過は今季初で“復活気配”を漂わせた。

 「結果としては素直にうれしい。絶好調の時と比べると70%ぐらいだけど、踏み切りの時のインパクトが少しずつ出始めてきている。いい方にもってこられているかな」

 昨年までは助走スピードと踏み切りに課題があった。年明けに出場を予定していたW杯リュシュノブ大会(ルーマニア)が雪不足で中止となり、年末年始は日本でじっくり調整することが可能になった。

 札幌や白馬でジャンプ練習を積み、アプローチの姿勢も「今まで少しお尻が高くて、上半身が前にもぐり込んでいた。そこを修正した」と改善した。「結果的に(中止は)良かった。自分のポイントを絞って練習できた」。今季ここまで急成長を遂げたアルトハウス、ルンビーの“欧州2強”に劣勢を強いられていたが、反転攻勢の準備は整った。

 13、14日の本戦では、昨季から5戦持ち越しとなっているW杯通算54勝の期待がかかる。昨季は50勝に王手をかけて臨んだ日本での4連戦で未勝利だったが「今は自分がどうすればいいのかが分かっている。慌てずに試合に臨める」と言い切った。髪も20センチ以上切り、心機一転で臨む2018年初戦。幸先良く偉業を達成し、五輪に弾みをつける。

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