宇良重傷…右膝前十字靱帯「断裂」だった 手術なら復帰に半年以上

 右膝の負傷で大相撲秋場所3日目から休場した人気業師の幕内宇良(25)の師匠、木瀬親方(元幕内肥後ノ海)は28日、宇良が右膝を手術する可能性があることを明かした。途中休場した際は右膝前十字靱帯の損傷と発表されていたが、断裂していたことが判明。手術となれば復帰まで半年~1年を要するのは確実。番付を大きく下げることになり、土俵人生で大きな試練に立たされた。

 重症だった。両国国技館での師匠会を終え、宇良の状態を問われた木瀬親方は「大けがは大けが。(秋)巡業は休む。手術する可能性もある」と険しい表情で語った。

 秋場所2日目、貴景勝の突きを右足一本でこらえた際、古傷の右膝を痛めた。「右膝前十字靱帯損傷」と診断され、3日目から初の休場となった。だが師匠によれば「MRI(検査)をして断裂となった」と損傷ではなく、患部は断裂だった。現在、複数の病院で検査を受け、複数の医師に治療法を相談しているという。

 靱帯の再建手術となれば個人差もあるが復帰まで半年以上はかかる。秋場所で西前頭4枚目だった番付は九州場所(11月12日初日)で大きく下がることが確実で、さらに数場所の全休となれば十両から陥落も避けられない。

 「どっちがいいのか」と師匠も苦悩する。幕内遠藤(26)=追手風=は両膝とも前十字靱帯断裂の経験があるが、手術はせずに「保存療法」を選択しリハビリと筋トレで患部を強化した。一方、十両妙義龍(30)=境川=は新十両だった10年初場所で左膝前十字靱帯を断裂し再建手術。3場所全休し、三段目まで落ちた。

 「遠藤のように筋力で補うことも。体はみんな違う。宇良に合う治療がある。最終的には本人に任せる」。屈指の人気を誇るアクロバット業師。痛快な土俵際の逆転劇を支える生命線の膝だけに最善の選択を熟慮する。

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