羽生、平昌五輪へ向けSP再構築明言 世界王者に返り咲いても慢心なし

 「フィギュアスケート・世界選手権」(2日、ヘルシンキ)

 3季ぶり2度目の優勝を飾った羽生結弦(22)=ANA=が大逆転のフリーから一夜明けて取材に応じ、来年2月の平昌五輪に向け、5位に終わったショートプログラム(SP)を再構築することを明かした。また、自身初の銀メダルを獲得した宇野昌磨(19)=中京大=は来季も攻め続けることを宣言した。この日のエキシビションには羽生と宇野、女子5位の三原舞依(神戸ポートアイランドク)が出演し、羽生が大トリを飾って会場を盛り上げた。

 世界王者に返り咲いても慢心はどこにもなかった。「ここまで自分の中で勝ち切れたと思う試合が一つもなかった。ハイレベルの戦いの中で逆転し、勝ち切れた達成感はある」。一夜明け、充実感を漂わせた羽生だったが第一声は違った。

 「ホッとしたというより、きのう言ったとおりショートの練習をもっとしないといけない」。出口が見えない課題が残った。SPは4回転サルコーからの連続ジャンプが失敗するなど、14年ソチ五輪後の世界選手権では自己ワーストの5位。ただ、単なる失敗ではなかったという。

 「自信喪失の方が近いですね。5位という結果を含めて、いい感覚の中でどうしてミスをしたのかが最後まで分からなかった。そういう意味で自信が少しなくなってしまった」

 今季は前夜のフリーまで納得できる演技ができなかった。2月の四大陸選手権でも2位に甘んじたが、原因は自分なりに理解できていた。だが、最後のSPの失敗は分析不可能。だからこそ慢心はなし。今季は今月末に開催される世界国別対抗戦(東京)が残っている。分析して練習して来季に向かうことが優先事項。絶対王者を目指してきた22歳が、リチャード・バットン以来66年ぶりの五輪2連覇へ向け、油断することなく歩みを進める。

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