山県日本歴代5位 10秒06で優勝

 「陸上・布勢スプリント」(5日、コカ・コーラウエストスポーツパーク陸上競技場)

 5月の東日本実業団選手権で10秒08を出した山県亮太(23)=セイコーホールディングス=が第2レースで向かい風0・5メートルの条件下、日本歴代5位の10秒06をマーク。4年ぶりに自己記録を更新した。今季日本最高記録で、向かい風の中では日本歴代最高となる。桐生祥秀(20)=東洋大=は競り負けたが、今季自己ベストの10秒09を記録した。

 中盤以降で桐生との差をグングン縮めると終盤、山県が差し切った。第1レースは10秒23で0秒02届かなかった背中だが、第2レースではスタートで「前に重心をかける」ことを意識。ライバルを逆転した。

 「ラストが減速しないのが僕の強み。桐生も悪いタイムじゃない。(10秒)0台の彼に2本目で勝てたのはうれしい」と満面の笑みを浮かべた。

 10秒06は12年ロンドン五輪でマークした10秒07を上回る自己ベスト。向かい風では昨年、高瀬が出した10秒09を更新する日本歴代最高記録となった。

 「風はついてないけど、向かい風の中、しっかり勝てた。4年前を超えられたのは大きい」と胸を張った。

 5月の東日本実業団では10秒08と、今やナンバーワンの安定感を誇る。「力を抜くことを覚えたのが成長」。練習ではあえて疲れた状態で走り、理想のフォームに近づいた。

 桐生には5月のセイコー・ゴールデングランプリの直接対決でも勝利した。「僕がレベルアップしている。ベストで臨めば僕が勝つと思っている」と自信満々に言い切った。

 3週間後の日本選手権は桐生に加え、ケンブリッジ、サニブラウンら新鋭と日本最速の座をかけた戦い。「9秒台を狙った、レベルの高いレースをする」。日本選手初の9秒台でリオ五輪切符の青写真を描いた。

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