伊勢ケ浜審判部長「価値下げる発言」
大相撲の横綱白鵬(29)の初場所一夜明け会見での発言について、痛烈に批判された審判部の伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は28日、東京・両国国技館で開かれた春場所編成会議後に、「自分で自分の価値を下げる発言。理解できない」と語った。また、師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)は、27日に北の湖理事長(元横綱)と伊勢ケ浜審判部長に電話をかけ、注意を受けるとともに謝罪したことを明かした。
伊勢ケ浜審判部長は「残念というか自分で自分の価値を下げる発言。手本にならなければいけないのに」と厳しい口調で語った。会議に先立って白鵬の話題になり、審判部の親方からは「呼び出して謝罪をさせる」「出場停止も」など厳しい意見が出たという。
宮城野親方は27日に白鵬の自宅へ行き、「1時間くらい話をした」と厳重に注意。「日本語のあやを知らないから、重たい言葉というのが分かっていない。すごく反省していた」と、様子を説明した。
この日は無言の白鵬だが、宮城野親方によれば、「すいませんでした」と言い、反省の様子を見せたという。また、同親方は北の湖理事長から注意された内容について、「肌の色どうのこうのと、そういうことを言う自体おかしいと言われた」と話した。
北の湖理事長はあらためて「言動の責任はいくら横綱といっても師匠に監督責任がある。厳重に注意するように言った」と話し、「(肌の色など)人がどう取るか、誤解を招くことは横綱として言ってはいけない」と続けた。
29日には理事会、師匠会などが開かれるが、北の湖理事長は「話題にしない」とした。これ以上の処分はないが、まだ口を開いていない白鵬の発言に注目が集まる。