沙羅、夏8連勝締め!いざ勝負の冬へ

 「ノルディックスキー・鹿角サマージャンプ・コンバインド大会・第1日」(26日、鹿角市花輪)

 ソチ冬季五輪の金メダル候補で17歳の高梨沙羅(クラレ)が77・5メートル、81・0メートルと2回ともトップの飛距離と飛型点で合計233・0点をマークし、夏の最終戦で快勝した。8月25日の塩尻ジャンプ大会から続く連勝記録は「8」。万全の状態で本格的な冬シーズンに突入する。

 小さな女王の連勝街道が止まらない。1回目トップで迎えた2回目のジャンプ。紅葉の美しい山々をバックに鋭く飛び出した踏み切りには高さはなかったものの、そこからなかなか“落ちてこない”。ぐんぐんと距離を伸ばして着地を決めたのは、出場選手中で唯一のK点越えとなる、81メートル地点。盤石の強さで、五輪前最後の夏シーズンを締めくくった。

 国内外の大会はこれで8連勝。大会規模やライバルのレベルにばらつきはあるが、キラリと光るのは抜群の安定感だ。最長不倒となった2回目のジャンプも「少しタイミングが外れた」と振り返りながらも、空中で体勢を立て直したからこそのK点越え。課題となっている着地時のテレマーク姿勢もきっちり2本そろえた。

 金メダル獲得が期待されるソチ五輪は、女子ジャンプが冬季五輪の正式種目に採用されて最初の大会。“初代女王”に向けて高まる周囲の期待をよそに、高梨自身は「(五輪本大会の)イメージはまだありません」と淡々としているが、五輪前最後の夏シーズンを「いい締めくくりができた。夏でしっかり土台をつくれたと思う」と、充実の表情で振り返った。

 金属製のレールに氷が張る冬シーズン。「やることは変わらないけど、感覚的に違うので頭を切り替えたい」と話す高梨に、父親でコーチの寛也さんは「今のジャンプをそのままできれば」と太鼓判。11月上旬には欧州へ向かい、雪上の感覚をつかむ予定だ。

 「冬に向けてもっと技術を上げてレベルアップしたい」と沙羅。実り多き季節を経て、勝負の冬へと突入する。

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