【33】U-18W杯 初の日本開催

 「日本高野連理事・田名部和裕 僕と高校野球の50年」

 高校野球100年を迎えた選手権大会も東海大相模の優勝で新たな球史が刻まれた。この大会と春のセンバツ大会などで活躍した選手20人で高校日本代表を編成。U-18W杯が28日から舞洲ベースボールスタジアムなどで予選ラウンドが始まり、9月3日から阪神甲子園球場などで2次予選、決勝が開かれる。

 高校生の世界大会は81年に米国で第1回が開催され、韓国が優勝した。以後2年ごとに開催され、今回は27回大会。日本では初の開催となる。

 同大会は米国、カナダなどで開かれているが、学業始期の違いもあり、8月上旬に開かれたため、日本としては参加の機会がなかった。

 04年に台湾が招へいした時は、日本の日程を考慮して8月下旬からの開催となった。日本はダルビッシュ投手などが参加してキューバと決勝で対戦、惜しくも2位になった。

 その後開催国が韓国、台湾と続き、日本も参加したが、いずれも米国が優勝、前回の台湾開催では米国との決勝で敗れ再び2位に甘んじた。

 これまでキューバが優勝11回と圧倒し、米国が7回、韓国5回、台湾2回、カナダが1回優勝している。今回もこれらの国が参加しているので激戦は必至の様相だ。

 ところで国際大会のホスト国の負担は大変だ。会場や宿泊施設のハード面はもちろん、参加国の言語を考慮した通訳の配置など課題は山積している。

 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は6年前から加盟国のランキング制を実施している。14年は日本が初めて1位にランクされた。2位は米国、3位はキューバだ。昨年度全カテゴリーの成績を集計して判定される。日本は、優勝経験はないがカテゴリーの多くで2位を占め高得点となり1位とされた。

 世界大会の開催は財政負担も重いものがある。しかし、世界の野球の普及と振興のためには日本としても一定の役割を果たさなければならない。

 日本高校野球連盟では、これまでに審判員の服装を国際仕様に変更したり、大きな改革としてはボールを先にコールするなど、この日のために国際化を進めてきた。

 また、05年のU-18アジア大会からアシスタントコーチ制を採用、ベンチ入りはできないが、練習時の打撃投手やブルペン捕手などを手伝ってもらう若手の指導者2人を帯同している。春先の会議で、抽選で帯同する都道府県を決め適任者を推薦してもらっている。

 加盟校の目標は「甲子園」だが、その先にある国際大会にも目線を向けてほしいとの願いがある。

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