高知・山下、右打ちとリーダーシップで後期優勝へ

 【高知・山下和則内野手】文=高田博史

 前期終了とともに、アイランドリーグは中断期間に入った。山下和則は1週間の休みをもらい、山口の実家に帰省している。

 帰省中も考えるのは、後期のことだ。高知は5月の大失速により首位から転落、前期優勝を逃した。後期開幕までの2カ月間、必死で練習して必ず優勝する。それしか考えていない。

 「僕はそうですね。個人のことより、とりあえず(チームとして)優勝したい」

 昨年の打率は・205。課題は「どうしたら打率が残せるのか」だった。

 取り組むことになるきっかけは、駒田徳広監督(元巨人ほか)の「右方向に打てるようになったら、絶対“率”は残る」という一言である。内角を引っ張ることは苦にしていないが、外角を右方向へ打ち返すことに苦手意識がある。すでに昨シーズンの終盤から、意識して練習を続けていた。

 打率が・380に乗った4月後半、好調の理由について尋ねている。そこには明確な理由があった。

 追い込まれたら粘る。バットを短く持って、逆方向を狙う。もう1つは、去年にはなかった「オレが引っ張る!」という強いリーダーシップである。チーム最長となる5年目の責任感が、そうさせていた。

 昨年、前期を終えた時点で21本だった安打数は、すでに31本を数えている。

 だが5月4日、対香川前期6回戦(四国Cスタ丸亀)で、左手の人さし指を5針縫うケガを負った。このため、6試合を欠場している。

 外国人選手の打撃不振も相まって、この間に星を落とし続けたことが優勝を逃した要因となる。「徳島、前期優勝」の一報を耳にして、複雑な思いがあった。ただ悔しいだけでもない。

 「悔しい思いはあったんですけど、あの連敗があるだけに、力がなかった。それまでです」

 チーム全体の底上げと、競争心がもっと必要だと感じている。自身は上を目指すため、守備を磨く。

 「打撃は3割ですけど、守備は10割じゃないとダメだと思うので」

 後期に向け、きょう5日から練習を再開する。あと5カ月。優勝と、悔いのないシーズンにするために。

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