【2012年12月4日付デイリースポーツ紙面より】

　ヤクルトの球団マスコット・つば九郎が３日、ＦＡ宣言した。今年で勤続１９年目のつば九郎は、いつの間にかＦＡ権を取得しており、この日、球団に対し「もっともっと、みんなの、こくみんてきつばくろうになるために、ますこっとしじょうはつの、ＦＡせんげんをします！！！」と、電撃的なコメントを寄せた。

　大胆にも、他業界への“移籍”をチラつかせた。「じゃにーず、こっかい、がっこうのせんせい、ＡＫＢ、いんしょくぎょうかい、あざぶかいわいなど、いろんなところからの、オファーをまちます」。人気者のＦＡ宣言に、世間も黙ってはいない。この日、さっそく都内のＦＸ会社「マネースクウェアジャパン」からオファーが届いた。今年５月に神宮で行ったイベントでの人気ぶりに目を付けたといい、６日に同社の一日社“鳥”を務めることになった。

　衣笠球団社長は「うちのスターだから、引き留めなきゃね」と流出危機を口にしたが、そんなつば九郎の狙いは年俸の大幅アップ。昨年はマスコット史上初の大台突破となる１万円でサインしたが、今月下旬に控える契約更改を前に、少しでも交渉を有利に運ぼうというわけだ。

　もちろん、さらなる国民的つば九郎を目指すだけあり、ファンへのメッセージは忘れていない。「つばくろうのこときらいになっても、やくるとすわろーずを、きらいにならないでね！」と、元ＡＫＢ・前田敦子ばり。燕の野望は、実を結ぶだろうか。