【解説】広島再建へ 内田順三氏が提言「辰見は思いきってスイッチヒッターに」「佐々木は阪神・森下のような選手になれる」大化け期待の若手選手に言及

 広島は3年連続Bクラスの4位で今季を終えた。グラウンド外の騒動で注目を集め、主力だった小園海斗内野手や矢野雅哉内野手らが退団。来季が就任5年目となる新井監督は「我々カープは来シーズン生まれ変わります」と宣言した。広島再建へ、目指すべき野球像について、打撃の名伯楽、内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)が提言する。

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 新井のことは昔からよく知っているが、現役時代は一塁にヘッドスライディングをするような、熱く戦うタイプだった。本来は陰気な顔して戦うようなやつじゃないよね。このオフ、グラウンド外の騒動で小園、矢野らが退団となったが、新井にとって常にそうしたことを胸に抱えながらのシーズンだったと思う。ラスト10試合は7勝3敗だったが、来季も見据えて、何か吹っ切れたように見えたよね。

 カープの戦いはシーズンを通してずっと見ていたが、素材のいい若手はたくさんいる。能力はいいものがある。ただ、「脳力」を鍛えないといけない。一生懸命やるのは当たり前で、チームのためにどういうバッティングをするか。自分の進むべき道を決めないといけないね。

 「脳力」は練習の工夫でも鍛えられる。たくさん打つのは個人練習でこなし、フリー打撃やケース打撃で追い込まれた状態を想定してランナーを進める打球を打つ。ロングティーをする際も遠くへ飛ばすだけではなく、時にはライナー性も意識する。1点をもぎ取り、いかに無駄な失点を防ぐか。今年はバント失敗、大事な場面でのバッテリーエラーも目立ったから、徹底的にやる必要があるよね。

 昔からカープはスピード野球を持ち味にしてきたが、今のチームにも足を使える選手は多くいる。その中で、注目しているのは28盗塁をマークした辰見。走力はあるけど、打力はまだまだファームのレベル。それなら、この秋から思い切ってスイッチヒッターにしたらどうか。かつては正田耕三がそうだった。秋はどれだけ失敗したっていいわけだから、どんどん打席を与えたらいい。左で技術を磨けば、右も良くなってくる。辰見を含めて、勝田、名原、大盛といった足のある選手で1、2番を固定できるのが理想だね。

 佐々木は阪神・森下のような選手になれる力はあると思うし、今年はけがで離脱した平川も楽しみな選手だ。秋のキャンプではフィジカル強化をテーマにしているが、143試合を戦える肉体を作ってほしいね。こうした若手に菊池や秋山らベテランが絡めば、面白いチームになる。

 FA権のある坂倉、床田、森下の去就次第では、戦力ダウンの可能性もある。ただ、大砲候補となる外国人を含めて、チームとして伸びる可能性は秘めている。新井も来季はラストイヤーの覚悟で臨むはず。プロは結果が全て。答えを出さなきゃいけないね。

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