広島・大瀬良 会沢とコンビ復活で3位に1差接近6回2失点 雨で1時間遅れも臨機応変にマルチ安打も 

 「広島3-2巨人」(27日、マツダスタジアム)

 再接近だ!広島・大瀬良大地投手(34)が6回4安打2失点の力投で6勝目をつかんだ。雷雨による試合開始遅延も苦にすることなく腕を振り、バットではマルチ安打で先制劇の口火を切った。これでチームは約2カ月ぶりの3連勝となり、3位・DeNAと1差。2位・巨人にも3・5差と迫り、Aクラスチームの背中がくっきりと見えた。

 ベンチで見守っていた大瀬良の笑顔がはじけた。3-2の九回。1死一、三塁の大ピンチで守護神・森浦がリチャードを一ゴロに仕留めた。一塁手・モンテロはベースを踏んで、本塁へ送球。クロスプレーはアウトとなり併殺完成。リプレー検証でも判定は変わらなかった。最後はヒヤヒヤで6勝目をつかんだ右腕はお立ち台で「勝てて良かった」とチームみんなの思いを代弁した。

 雷雨接近による試合開始遅延にも動じなかった。午後5時ごろからゲリラ的な豪雨があり、試合開始は1時間遅れの同7時に変更。「ちょっと遅れるという話だったので、調整も1時間遅らせて」。臨機応変な調整を経てマウンドに上がると、序盤の3イニングを9人で片付けた。

 試合開始前にはモニターで、雷鳴とどろく中でも開催を信じて球場にとどまる鯉党の姿を確認していた。「ファンの方も待ってくれていたので、なんとか良い試合をしたかった。いつもとは違う気持ちもあった」と思いをボールにぶつけた。

 マスクをかぶる会沢とは4月30日・巨人戦以来のバッテリーだった。登板前には「緩急を使って(相手に)気持ちよくスイングさせない」という思いでカーブを多めに配球することで一致。実際に登板前の時点で今季の投球割合が3%に満たなかったカーブが、この日は四回終了時で21・6%だった。六回に浅野の適時二塁打で2点を与えるも相手に的を絞らせず、「幅広い球速帯で勝負できた」とうなずいた。

 バットでも二回と五回に右前打。五回の一打は先制劇の口火となった。カープ先発陣は床田を筆頭に打撃の得意な投手が多いだけに「みんなバッティングが良いので、置いていかれたくないなぁと思いながら」と苦笑い。マルチ安打は20年6月26日・中日戦以来、約5年ぶりとなった。

 これで大瀬良自身、マツダスタジアムで通算50勝。節目の白星を挙げ、チームを3連勝へと導いた。3位・DeNAとは1差で2位・巨人とは3・5差。Aクラス入りを視界に捉えながら、「登板する試合は勝てるように。いつも思ってやっていますけど、いつも以上にしっかり責任持って調整して、できるだけ長いイニングを投げてチームに貢献できるように頑張ります」と右腕は前を見た。森下がローテから抜けた今、円熟味を増す背番号14がチームを引っ張る。

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