広島 連敗を7で止めた新井監督の勝負手 あえて動かないという選択肢が最良の結果につながる

 「阪神3-6広島」(31日、甲子園球場)

 広島・新井監督の勝負手が実を結んだ。森が4回までに3点を失い、1点差に迫られた直後の五回の攻撃。2死二塁から矢野が右前打を放って一、三塁となり、投手の森に打席が巡った場面。ネクストには代打・野間が控えていたが、新井監督はそのまま打席に森を送り込むと、阪神・ネルソンから左中間を破る2点適時二塁打を放ち、勝利を引き寄せた。

 新井監督は「あそこ(投球数が)70ちょっとだったでしょ。いろいろあったけど、粘り強く投げていたので、あそこで代える選択肢はなかった。ハーンも2連投しているし、あそこ行ってもらわないと。球数的にもまだいけたと思うし、(攻撃の)チャンスだったけどね、あそこはどんな形で回ってこようと森にいかせようとイニングの頭から言っていたので」と説明した。

 連敗中ともなれば、リードしていても早めに動いてさらに得点を生み出すということに舵を切りがちだが、そこをぐっとこらえた指揮官の粘り勝ちでもあった。

 広島はこれで阪神戦の連敗を10で止めた。苦しみにまみれた7月は4勝16敗3分けの勝率・200にとどまったが、月替わりから再進撃を図る。

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