広島・森下 今季初登板で復活6回1失点 不運すぎる先制献上も「しっかり打者と勝負できていた」 巻き返しへの光

 「巨人3-2広島」(13日、東京ドーム)

 痛恨のサヨナラ負けにも光はあった。広島の森下暢仁投手(26)が今季初登板に臨み、6回5安打1失点の好投を見せた。六回に不運な形で岡本和に先制の適時二塁打を浴びるも、最少失点にとどめて直後の一時逆転劇につなげた。4時間超えの激闘を落としたものの、右腕の投球は今後に向けて頼もしいものとなった。

 必死につないだ投手リレーも最後の最後で力尽きた。同点の延長十二回1死二塁から7番手・中崎が大城卓に適時打を浴びて痛恨のサヨナラ負け。巨人ファンが狂喜乱舞する声が聞こえるベンチ裏で、森下は「しっかり打者と勝負できていた。その辺はよかったなと思います」と、淡々と自身の投球を振り返った。

 自らにとっての“開幕戦”。「そんなに深い思いとかはなかった」と平常心を貫いた。序盤を無失点で順調に発進。四回は初めて先頭の出塁を許し、無死一塁で前日も一発を放っていた岡本和を迎えた。

 「今までも対戦していますし、打たれてはいましたけど、自分がしっかり投球ができたらいいなと思っていました」。前の打席から直球とカットで攻めていた中、この打席では決め球に内角チェンジアップを選択して空振り三振。昨季も12打数2安打に封じていた“お得意さま”に仕事をさせず、後続も断った。

 それだけに悔やんでも悔やみようがないのが、六回1死二塁で迎えた岡本和との3打席目の対戦だ。直球を投げ込み、高々と内野に上がった飛球は打ち取ったかのように見えたが、ボールがドーム天井の懸垂物に挟まって落下せず。球場ルールでエンタイトル二塁打となり、二走の生還が認められるという不運すぎる形で先制点を献上した。

 新井監督はこの場面について、「森下からしたら打ち取った当たりだったんだけど、それがルールなので、それ以上でもそれ以下でもないです」とコメント。右腕の投球は「真っすぐもすごい走っていたし、ナイスピッチングだったと思います」と褒めたたえた。

 チームは敗れたものの、エース格の森下が戦列に戻ってきたことは大きなプラスとなる。3月23日のオープン戦で右肘の張りを訴えた後、5日の2軍戦で実戦復帰。最短経路で復帰してきたことからも、責任感の強さが垣間見えた。

 「自分のコンディション(調整)がうまくできず、チームに迷惑かけましたし、今日しっかり自分の力を出せたらなと思ってやった。今後は離脱しないようにやっていきたいと思います」と右腕。巻き返しへの第一歩を力強く踏み出した。

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