広島・田村 鮮やか3号弾 開幕スタメンへ特大インパクト「左でも打てる」OP戦本塁打トップタイ

 7回、2ランを放った田村(撮影・園田高夫)
 7回、逆転2ランを放ちナインと笑顔でタッチをかわす田村
 7回、逆転2ランを放ち矢野(右)と笑顔でタッチする田村(撮影・園田高夫)
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 「オープン戦、西武6-5広島」(20日、ベルーナドーム)

 広島の田村俊介外野手(20)が、またしても特大のインパクトを残した。途中出場すると、七回に鮮やかな内角打ちで一時逆転となる3号2ランをたたき込んだ。この一発で、オープン戦の本塁打ランキングトップタイに浮上。進化を示し続ける若武者が、開幕スタメンの座をさらに引き寄せた。

 沸き立つ右翼スタンドを尻目に背番号60が淡々とした表情でダイヤモンドを回る。田村の衝撃弾はもはや珍しいものではなくなってきた。14日・日本ハム戦(エスコン)での2打席連発に続くアーチ。期待の成長株はレギュラーへの道を加速度的に駆け上がっている。

 「内角は当たれば飛ぶので好きですね。だいぶ詰まっていましたけど」

 手に残った感触とは裏腹に打球はグングン伸びて右翼ポール際へと吸い込まれていった。1点を追った七回無死一塁。ボー・タカハシが投じた内角高めの直球を思い切り振り抜いた。見逃せばボール球。普通であれば、打っても右方向へ切れていくファウルとなる可能性の高い球をスタンドインさせ、「思った以上に(打球が)真っすぐ伸びていった。バットの振り抜き方が良かったのかなと思いました」と自画自賛した。

 新井監督も「あのボールをね、切れずに詰まりながら、あそこまでスタンドに入れるというのは、やっぱり高い技術がないとあれはできないよね」と感嘆の声。あふれる才能を手放しで褒めちぎった。

 今年がプロ3年目。初対戦の投手がほとんどの中で、ここまでの成績を残せているのは積極性が大きな要因だ。「自分から攻めにいくことは変えずにやっています。やっぱり受け身になると、どうしても当てにいってしまうので」。この日も初球打ちでスタンドに放り込んだ。

 これでオープン戦は3本塁打となり、ソフトバンクの山川とウォーカー、中日の細川と並びトップタイに浮上。開幕前とはいえ、球界を代表するアーチストと肩を並べる活躍を見せているが「そこまで気にしてはいないので。オープン戦もあと3試合ですけど、しっかりいい状態で開幕を迎えられるようにしたいなと思います」と自然体を貫く覚悟だ。

 開幕スタメンはより現実的なものとなっている。「まだハッキリは分からないので」と前置きした上で、「開幕戦も相手は左投手なので、左でも打てるというところをあと3試合でアピールしたいなと思います」と気合を入れた田村。相手となるDeNAの開幕投手は東だ。愛工大名電の先輩撃ちを実現するべく、まだまだ快音を重ねていく。

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