カープ新井監督が小園を2軍降格させた理由 「この先、本当の意味でカープの中心に」
今季2年目の指揮を執る広島・新井貴浩監督(46)とカープOB会名誉会長でデイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(79)が、恒例の新春対談を行った。カープを愛する2人が熱く語り合った舞台裏の一端を同席した担当記者が明かす。
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対談終盤、小園の話題になった。昨季は開幕スタメンも、不振で4月21日に2軍降格。だが7月4日の再昇格以降はチームに欠かせぬピースとなった。
中学時代は侍ジャパンのU-15代表を経験し、報徳学園では甲子園で脚光を浴びた。そしてドラフト1位でプロ入り。ドラフト6位から、必死にはい上がった指揮官とは真逆のルートだ。小園の足跡に新井監督は「小さい頃から“全部できてきた子”」と形容し「小学生の頃から『こういう子がプロに行くんだ』と周囲から思われて、ずっと日の当たる場所で右肩上がりの曲線を描いてきたと思う」と語った。
プロの世界で真のレギュラーを張り続けた男は監督となり、その場に応じて最善の処遇を下しながら選手の成長を促した。小園の例がその証しでもある。「この先、本当の意味でカープの中心になって精神的にも引っ張っていける選手」と新井監督。新米の肩書が取れて挑む2年目。選手と共鳴しながらベンチで派手に喜ぶ姿を、昨年以上に多く見たい。(デイリースポーツ広島担当キャップ・向 亮祐)