カープ末包“確変モード”3戦連発 4連勝で阪神と5差 新井監督「本人も『つかんだ』と言っていた」

 5回、ソロを放った末包は手をたたく(撮影・北村雅宏)
 5回、ソロを放つ末包
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 「読売ジャイアンツ1-2広島東洋カープ」(30日、京セラドーム大阪)

 広島・末包昇大外野手(27)がプロ入り初の3試合連続本塁打でチームを4連勝に導いた。1点リードの五回先頭で右翼ポール際へ7号ソロ。貴重な追加点をもたらした。チームは1992年シーズン以来、31年ぶり2度目の巨人戦6カード連続勝ち越し。奇跡の逆転Vへ、首位・阪神との差はまた一つ縮まり、5ゲーム差だ!

 少しばかりの静寂の後、連夜の歓喜が全身を駆け巡った。もう勝ち続けるしかない。そんな必死の思いを末包はバットに乗せた。相手エースを打ち砕いた一撃。虎の背中を視界に捉える大きな1勝は、プロ入り初の3試合連続弾で実現した。

 「ボール球を振らされず、ゾーンに来た球をしっかり振れたのは良かった」。

 1点リードの五回先頭で、菅野の外角高め152キロ直球を振り抜いた。高く舞い上がった打球は右翼ポール際への7号ソロ。「打った瞬間は捉えた感じがあったので(外野の頭を)越えるかなと。あとは(スタンドまで)届いてくれという感じでした」。技術とパワー、そして集中力を凝縮させた逆方向への一発。1点差での勝利を考えれば、この一発にはとんでもなく大きな価値が宿った。

 27日・ヤクルト戦では初回に満塁弾。今カード初戦の29日は2点ビハインドの八回、左翼ポール際へ代打逆転3ランと、勝負どころでアーチを描いて“確変モード”に突入している。これで巨人戦は19日から4戦連発。さらに自身が本塁打を放った試合は1分けを挟み6連勝と、選手冥利(みょうり)に尽きる記録も継続中だ。

 連日の躍動に新井監督は「本人も『つかんだ』と言っていた。これから、楽しみです(笑)」とさらなる活躍を期待した。

 今春キャンプではクール最終日に実施するロングティーで存在感を発揮。1箱約200球がなくなるまで打ち続けるノルマだが、順調に球を減らしているところで、指揮官が別の箱からボールを追加する“愛のムチ”を受けた。最後は自分だけ5分間延長で打ち続けた若鯉。「愛と情熱の内容の濃いキャンプ」と表現し、歯を食いしばった鍛錬の日々が、シーズン最終盤に実を結んでいる。

 巨人戦は92年シーズン以来、31年ぶり2度目となる6カード連続勝ち越し。8月勝ち越しを決め、首位・阪神には5ゲーム差まで縮めた。チームで目指すのは奇跡の扉をこじ開けること。「打てなかった時に打席をもらったり、経験させてもらったので今がある」と感謝した末包。勢い止まらぬそのバットで猛虎追走の先頭に立つ。

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