カープ床田 痛恨被弾でDeNAに2年ぶり黒星「負けていい試合なんか1試合もない」 阪神と7・5差

 3回を投げ終え、悔しそうな表情でベンチに戻る床田(撮 影・堀内翔)
 横浜スタジアムでのレギュラーシーズン最終戦を終え、ファンにあいさつをする新井監督
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 「横浜DeNAベイスターズ3-1広島東洋カープ」(24日、横浜スタジアム)

 広島は投打に見せ場なく、連勝は4で止まった。リーグ単独トップ11勝目を狙ったチームの勝ち頭、先発・床田寛樹投手(28)が5回3失点で4敗目。好相性を誇るDeNAに2年ぶりの黒星となった。首位・阪神の試合がなかった日に痛い敗戦を喫し、阪神のマジックは1つ減って「23」。ゲーム差は7・5になったが、仕切り直して次戦で必勝を期す。

 敗戦をベンチで見届けると、床田は悔しさをかみ殺しながら帰路へ足を向けた。連勝中の勢いを止めてしまった自責の念が、胸にこみ上げてくる。虎の背中が遠のく敗戦。「負けていい試合なんか、1試合もない。勝ちたかったけど、僕が打たれてしまったので」。今季6戦3勝、22年から負けなしのDeNA戦。“横浜キラー”のエース左腕で星を落とした現実が、重く響いた。

 初回は2死満塁のピンチを迎えながら無失点。だが二回は下位打線に好機をつくられ、1番・大田に先制適時打を左前に運ばれた。三回は1死一塁でソトに左翼ポール直撃の2ラン。いずれもツーシームを打たれ「ツーシーム、良くなかったですね」と唇をかんだ。

 五回を投げ終え、球数は79球。打順が巡った六回に代打を送られて、無念の降板となった。ともに10勝で並び、勝った方がリーグ単独トップの11勝目となる東との左腕対決は相手に軍配が上がった。

 思惑通りに投げられなかった要因には「カーブ、パームが全然、ストライクが入らなかった。きょうは真っすぐでカウントを取るしかなかった」と分析。緩急を活用できず、限られた球種で勝負せざるを得なくなった。DeNA戦は今季6試合に投げて3勝無敗。21年10月13日に黒星を喫して以来、2年ぶりに土をつけられた。

 それでも新井監督は「相手も対策を練ってくると思いますし、そこらへんは、いたちごっこなんでね。点差が3点あったので攻撃との絡みで代わりましたが、ゲーム自体はつくってくれたと思います」と責めることなく、相手打線が上回ったと捉えた。

 試合前の時点でリーグトップだった防御率1・90は2・03となり、同2位に後退。自己最多を更新する11勝目も次戦以降に持ち越しとなった。直近4試合は2試合で9回を投げ切ったが、いずれも次戦で黒星を喫している現状。それは自分でも、痛いほど自覚する。

 「そうやって言われたくないので、何とか投げれるように。やり返せるようにしたい」。先発陣の柱としての意地を、次回のマウンドでぶつける。

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