カープ野間 気迫のV打「何とか返したかった」 新井監督「野間さんもね、素晴らしいんじゃないですか」
「広島東洋カープ5-3中日ドラゴンズ」(22日、マツダスタジアム)
打球が左前へ抜けたと同時に、広島・野間峻祥外野手(30)は右拳を握りながら駆け出した。後輩の奮闘に応えたかった。必死の思いでバットを握り、快音につなげた価値ある一打。決勝適時打に「とにかく勝ちたかったので、抜けてくれて良かった」と喜んだ。
同点の七回は先発・森下が二塁打を放って好機を迎えた。1死三塁で勝野の152キロをコンパクトに振り抜いてた。「暢仁(森下)が自ら終盤でしんどい中、チャンスをつくってくれた。何とか返したかった」。2球で追い込まれながらもファウルでしのぎ、最終的に「H」ランプをともした。
初回1死からは7球目を打って中前打。五回2死一、二塁では左前へ運んでつないだ。全て直球を捉え、今季3度目の猛打賞となった。
周囲への気配りも忘れない。21日から1軍に合流した中村奨には「変なやつ来たぞ」と愛のあるイジりも込めて声をかけた。この日は試合後、風呂場で一緒になり、次戦以降の対戦が予想される他球団の投手陣について、自身の印象を伝えた。後輩思いの良き兄貴分でもある。
新井監督も「野間さんもね、素晴らしいんじゃないですか」と絶賛した。「試合の流れや前の打者との兼ね合いも見ながら球数を投げさせたり。相手に嫌がられるようなことができれば」と野間。熱く、そしてクレバーに赤ヘルを支えていく。





