カープ栗林 早くも自身ワースト3敗目 新井監督「彼なら乗り越えられる」に目を潤ます

 「広島3-4DeNA」(23日、マツダスタジアム)

 広島は1度は逆転する粘りを見せたものの、八回にニック・ターリー投手(33)が佐野に同点弾を食らうと、九回は守護神・栗林良吏投手(26)が代打・楠本に決勝打で敗戦。今季初めてマツダスタジアムでカード負け越し。2カード連続負け越しとなった。

 無情にも打球は一、二塁間を抜けていった。本塁ベースカバーに走った栗林は天を仰ぐしかなかった。

 同点の九回から登板。1死後、関根にカーブを左前打され、犠打、代打・宮崎を申告敬遠の一、二塁だった。代打・楠本への初球149キロを痛打され、これが決勝点になった。

 「うーん、もちろん打たれているので甘いと思いますし、高さが高かったかなと」

 今季10試合目の登板にして早くも3敗目。プロ3年目にして自身ワーストとなった。10試合中5試合で失点と、“失敗しない男”として君臨してきた過去2年の姿ではない。ここ3試合は奪三振も0と本来の投球からはほど遠い。

 「自分では球威というところが一番なのかなと。やっぱり真っすぐで空振りだとか後ろに飛ばないファウルっていうのが、出てないのがほかの変化球を当てられている要因だと思います」

 今季は侍ジャパンの一員としてWBCに向けて例年より1カ月前倒しの調整を強いられた。参加した大会では腰の張りを訴え登板なしのままチームを離脱。今度は開幕に向けて急ピッチで仕上げた。その余波もゼロとは言えない。

 厳しい状況だが、新井監督の信頼は変わらない。

 「3年目でしょう。これまでずっと圧倒してきた。彼にとっても初めての経験だと思う。誰にでも来ること。乗り越えないといけない壁に初めて当たっている。彼なら乗り越えられると思う。心配はしていない」

 登録抹消も配置転換もなし。20日・阪神戦ではピンチの場面でマウンドに来て栗林に「お前で打たれたら本望」と声をかけたように、今後も守護神として、君臨し続けてくれると信じている。

 指揮官の言葉に栗林は目を潤ませた。

 「本当に期待してもらっている。頑張りたいですし、新井さんにすごい言葉をずっと掛てもらっているのでなんとかチームに貢献したい思いが強いです」

 東京五輪で金メダルをもたらした日本の守護神。この試練もきっと乗り越えてみせる。

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