広島・森下「理想の勝ち方は?」石原慶幸氏が熱い思い聞き出した

 3年目の広島・森下暢仁投手(24)をデイリースポーツ評論家・石原慶幸氏(42)が直撃。「投手・森下」像に迫り、右腕の熱い思いを聞き出した。

  ◇  ◇

 石原「キャンプインした時の課題は?」

 森下「アピールしていこうという気持ちで入ってブルペンでも最初が一番大事と思って強い球を投げたり変化球も投げました」

 石原「日南のブルペンですごく良い感じで投げられているとコメントしていた。連投もしていたね。あれは予定外?」

 森下「(連投は)あまりしないんですけど。投げる感覚が良かったので反復練習ではないですが、疲労がある中でどんな球が投げられるか気になったので」

 石原「実際にどこが良かった?」

 森下「ストレートの指の掛かりが一番良かったので、感覚がいい中でしっかりコントロールしていきたいと思って入りました」

 石原「ストレートは軌道とか回転を見るのか、自分の中でフォームのバランスを見るのか、どっちを重要視している?」

 森下「高さはあまり意識せず、ラインを間違わないように中に入っていくボールじゃなく、しっかりした投げ方でアウトコース、インコースを投げ分けることを意識してます」

 石原「シュート回転はイヤ?」

 森下「左打者の外とかはイヤじゃないんですけど、(右打者の)インコースに投げるときのシュート回転はしないように。中に入っていく球は弱くなっているのかなという感じがするのでそれだけが気になっています」

 石原「ここからオープン戦に入っていく」

 森下「早く打者に投げて、何がいいのか悪いのかを確認したいです」

 石原「打者や捕手に聞くタイプ?」

 森下「打者に聞くと良い、悪いでしか答えてもらえない。捕手はラインだったり、体がどうなっているかを伝えてくれるので」

 石原「じゃあ捕手に聞けばいいじゃん(笑)」

 森下「(笑)」

 石原「投げ込みはしない?」

 森下「あまりしないです」

 石原「意図は?」

 森下「投げ込んで疲労してしまって、ズルズルと体がだるいなという日々を過ごしたくないのが一番です。球数を投げた次の日、自分のパフォーマンスを出せなかったとなるのがイヤなので、ある程度投げた疲労感をためずに次の日、次の日を過ごしたいと思っています」

 石原「実戦の中で球数を投げるのはOK?」

 森下「実戦で球数を投げるので、それまでに投げなくていいのかなという考えです」

 石原「実戦でも最初は40、50球から始まるよね。球数を重ねるわけじゃないけど、その辺の不安はない?」

 森下「あまり気にならないです」

 石原「どっちがいいとか悪いとかはないと思う。昔は投げ込んで肩の力だったり“投げ力”というかフォーム固めをした。今の話だと消耗するという考え方。その辺は自分で考えてやっていけばいいと思う。球種は増えていない?」

 森下「ないです。今年はカーブとチェンジアップの精度を上げたいと思っているので、どんなときでもその2球種を安定して使えたらいいと思います」

 石原「うーん、カーブとチェンジアップか…。真っすぐだな」

 森下「(笑)」

 石原「捕手の立場から言わせてもらうと、真っすぐがある程度が投げ分けられたらバランスもいい。そのときはカーブもチェンジアップもいいはず。いいときは2ボールとか不利なカウントで打者が真っすぐを待っていても、あえて真っすぐで空振りとかファウルを取れたイメージがある。これを投げられたら大丈夫というものを早く見つけられたらいいのかなという上では真っすぐかなと思う」

 森下「やっぱり真っすぐがいいとカウントを有利に進められるので、変化球を投げるにしても余裕が出てきますね」

 石原「真っすぐの高低の意識はある?」

 森下「高めも使っていけたらなと今年は思います」

 石原「みんなインロー、アウトローを練習すると思う。それが一番いいと思うけど、いいときは高めでも振ってくれたり、空振りを取れたり、ファウルになるイメージがある。あまり高低は意識していないのかなというふうに見える」

 森下「真っすぐの調子がいいときは早いカウントで真ん中付近から勝負できるイメージがあって、真っすぐが甘くいってもファウルになったりカウントを稼いでどんどん外に広げていけている」

 石原「良い形を作れているときは早めに勝負できる。やっぱりカウントが悪いと後手後手に回ってしまう」

 (話題は変わって)

 石原「自分の理想の勝ち方は?」

 森下「早く打球を打ってくれ!って思うことはよくあります。三振を取れるときは三振を取りたい。でも、球数は多く投げたくないなって(笑)」

 石原「三振、三振で27個が一番いいということ?100球以内で完投完封がいいんだ。じゃあ空振り三振と見逃し三振は?」

 森下「空振りを取ったときの方が気持ちいいです」

 (トレーニングの話題に移り)

 石原「ウエートを始めたと聞いたけど変化を感じる?」

 森下「体が強くなったという実感はあります」

 石原「実感ある?絶対ないと思うけど(笑)」

 森下「デッドリフト(バーベルを持ち上げるトレーニング)とかやると、今まで持ててなかった重さを持てるようになったなと思います」

 石原「サイズは変わった?」

 森下「パンツがキツくなりました」

 石原「そんなキツイのはいてるの?」

 森下「普通だったやつがぴちっとなりました(笑)」

 石原「体のケアでなにかやっていることはある?」

 森下「ストレッチは意識的にやっています。あとはトレーナーの方に一番お世話になってますね」

 石原「自分ではやってないの?」

 森下「今年からウエートを始めたんで、プロテインは摂るようになりました。体は硬いですね」

 石原「柔らかくしたいと思わない?」

 森下「(周りからは)柔らかいって見られがちなんですけど、そんなに柔らかくないです。指とかも反る人がいるじゃないですか。僕は全然曲がらないんで」

 石原「じゃあ挟む系の球は苦手?なんでフォークじゃなくてチェンジアップなの?」

 森下「フォークを投げると肘をケガしやすいってそれが頭の中にずっとあって、やりづらくなりました」

 石原「じゃあ、新しい球種を増やすとしたらなに?」

 森下「チェンジアップより速い落ち球があったらと思いますけど。去年もちょっと投げたんですけど。あまり挟まない程度にやってるんですけど難しいですね」

 石原「持っている球種を磨いていくことが一番いいと思うし、十分抑えられるからね。長くやるためや、日本の球界を代表するエースになる上でやらなければいけないことは分かっていると思う。それに向けてと思えばしんどいことも乗り越えられると思うし、新しいチャレンジもできると思う。頑張っていってほしいね」

 森下「ありがとうございます」

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